« TVドラマシリーズ「ウエストワールド」シーズン1:アンドロイドは永遠の愛を夢見るか | トップページ | 「リメンバー・ミー」(字幕版):ノー・ミュージック、ノー・ライフ 瞼の爺 »

2018年5月19日 (土)

ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018

180519
モンド・ヌーヴォー 新しい世界へ
会場:東京国際フォーラム&東京芸術劇場
2018年5月3~5日

今年から「ジャパン」が取れて「TOKYO」が付いたLFJ。しかも池袋と丸の内という分散開催になった。ピーター・バラカンがラジオで「オリンピックの関係で国際フォーラムの一部が使えなくなったため」と言っていたけど、そうなんですか?

まあ、基本会議室であるフォーラムよりは、芝居用ホールもあるとはいえ、音楽鑑賞には池袋の方が向いているに決まっている。
ただ、両会場の移動は30分かかるからハシゴする人には大変だろう。

今年は古楽関係は少なく、とりあえず2グループだけにした。
パリサンダーというリコーダー四重奏のアンサンブルがあったが、時間が朝の早目と夜ラストしかなくて迷っているうちに、満員御礼になってしまったのだよ(T_T)


「中世の伝統歌 1」「 〃 2」(アンサンブル・オブシディエンヌ)

複数回公演があったが、私が見たのは「1」は3日昼の池袋で、「2」は5日夕方の有楽町だった。
平均年齢は高めな、女2人&男3人。歌専門は男声1人のみでいざとなると全員で楽器をやりながら歌ったりもする。
どちらの回もプロローグ→「トリスタン」→「投獄・幽閉」→「修道院」→「死」→「巡礼」→「十字軍」とテーマが付いて二、三曲まとめて演奏するが、両日で重複した曲はなかった。

「モンセラートの朱い本」のような中世歌曲からルネサンス物、またケルト系の伝統曲もまじえたりして、とにかく聞いて見て楽しかった。片手で三つ穴のタテ笛吹きながらもう片手でタイコ叩き(これは中世ものでよくあるパターン)、2枚のホタテ貝の外側をすり合わせてカスタネットみたいにして使うというのもあった。
歌と朗読をやっていた男性歌手は白髪頭でかなり年齢高そうだったが、元気でハツラツとしていた。

中世ものは端正、完璧に演奏するより、このように大道芸ぽく雑味があった方が面白い。その点では日本のジョングルール・ボン・ミュジシャンと同じ指向で、完全に張り合っている。是非ともいつか対決共演impactしてほしい。

また使用楽器が珍しいものが多数。チェンバロの原型プサルタリー、ピアノの原型ティンパヌム(ダルシマー)、中世フィドルはまだしも見たことあるが、クルース(クラウス)というウェールズの楽器は弦を弓で弾いたり竪琴みたいにはじいたりもする。
それと一番驚いたのは木のタテ笛で、本体と吹口の間に紙風船みたいがあって、強烈な音がする。なんじゃこりゃー(!o!)と思わず見入ってしまった。バグパイプの一種で、フーセンみたいのはブタの膀胱だそうである……pig

私が見た(聞いた)限りでは「1」の方が盛り上がっていたようだ。最後にブラボーも飛んでた。「2」は会場が横長のもろレセプション用のB5ホールで、演奏者はやりにくそうだった。私の座席はステージの真横だったので、最悪であった。
ただ、楽器の説明の時に池袋ではいなかった通訳が、さすが国際フォーラムでは付いたのはよかった。おかげで「もちろん、ブタの膀胱は洗ってから使います」とか「ホタテ貝の中身の方は食べます」などというジョークを聞くことができた(#^o^#)


「Ararat~アラーラ(アララト山)~」(カンティクム・ノーヴム)

総勢11人のグループで、リーダーのE・バルドンは元々はチェロ奏者でサヴァールやニケの元にいたらしい。中東と西欧が混合するような地域・時代の音楽をやっているとのことだが、この日の公演はテーマが決まっていて、第一次世界大戦時にトルコがアルメニア人を追放・虐殺した事件にちなんで構成されたプログラムである。
この事件はタハール・ラヒムが主演した『消えた声が、その名を呼ぶ』で初めて知った。(トルコ政府はこれを否定している)

意外だったのは、PAシステムを使用していたことだ。人数はアンサンブル・オブシディエンヌの倍もいるのだが。会場は池袋のシアターウエストで、そんな聞こえにくい場所とは思えない。恐らく、フェスティバルなどに出演することが多くて常に使用しているのだろうか。

アルメニアの宗教歌や民謡、舞曲などが器楽や歌で綴られていく。中東系の色彩が濃いサウンドである。ただし、武骨なところはなくて心地よく聞きやすい印象だ。
三人の歌手のうち真ん中で歌う男性が、まるでマフィア映画に出てくるボスのような風貌だった(どうでもいいことですが(^^ゞ)。

この公演でもウードやダルシマーが使われていたが、左から3人目の若い男性が弾いていた弦楽器が見たこともない珍しいものだった。膝の上に横倒しにしてヴァイオリンみたいに弓で弾くのだけど、たくさんついているピストン状のものを押して弦を押さえるらしい。しかもたまに指で爪弾くことがあった。謎である(?_?)


さて、来年の開催についての発表はなくて、中止の噂も出ているようだ。そうでなくとも、2020年は五輪の影響で開催は無理らしい。五輪は街だけでなく文化も容赦なく壊していくんだのうpunch


|

« TVドラマシリーズ「ウエストワールド」シーズン1:アンドロイドは永遠の愛を夢見るか | トップページ | 「リメンバー・ミー」(字幕版):ノー・ミュージック、ノー・ライフ 瞼の爺 »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/82416/66735369

この記事へのトラックバック一覧です: ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018:

« TVドラマシリーズ「ウエストワールド」シーズン1:アンドロイドは永遠の愛を夢見るか | トップページ | 「リメンバー・ミー」(字幕版):ノー・ミュージック、ノー・ライフ 瞼の爺 »