「Ut/Faコンサート」:暑さ寒さもエアコン次第
これまでリコーダーの宇治川朝政とチェンバロ福間彩のユニットとして二人だけでやっていたUt/Fa(ウトファ)、今回はゲスト参加があった。ヴァイオリンの渡邉さとみである。
彼女は宇治川氏とヨーロッパ留学中に同じ学校にいて共演したことがあるとか。以前はフランスでレザール・フロリサンなどに参加していたらしいが、現在は日本で活動中。確かBCJでもお見かけした記憶がある。
単独で演奏するのを聞くのはこれが初めてである。
フランスもの特集ということで、マレの組曲から始まりデュパール、ルクレール、クープランなどが演奏された。
ルクレールのヴァイオリンソナタはかなり個性的でアクの強い印象。それを渡邉女史は剛腕風に弾きまくる。
また、「王宮のコンセール」は優美さよりはキレッキレでカミソリの如き演奏で、うわーっこんな弾き方をする人だったんだと驚いたのであった。会場はその強力さに思わず茫然の体となった。
他に、福間女史のチェンバロ独奏はやはりクープラン。
そしてリコーダー曲はラ・バール(←多分、初めて聞いた)の元々はフルート作品より。ここで、宇治川氏はおもむろにフランスで作ってもらったという「オトテールが残したテナーリコーダーのレプリカ」を(嬉しそうに)取り出して使用した。これが外見が尺八っぽくて、音の方もなんだかシブい。
終章のシャコンヌがかなり技巧的で、楽器だけでなく演奏も見事なものだった。
アンコールはリュリのコミック・バレ「恋は医者」の編曲版より。曲の説明を宇治川氏が始めたのだが途中でなぜかグダクダになり、結局、福間女史にバトンタッチしたという……。大丈夫か(@_@)
1週間前に同じ会場でやった有田正広&前田りり子のコンサートでは冷房が寒くて震えたので、今度はしっかり防寒対策して行ったら、この日は効いてなくて暑かった(!o!) なんたること。
気温が上がるとチェンバロとリコーダーは逆方向に音程が変わるそうなので、調律は大変だ~。
次回は新企画のレクチャーコンサートをやるらしい。楽しみであるよ
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