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2018年7月 3日 (火)

「フルート・デュオの世界 その2 有田正広&前田りり子」:吹いてから喋るか、喋ってから吹くか

180703
フルートの肖像 14
会場:近江楽堂
2018年6月2日

同じ会場でバルトルド・クイケンと共演コンサートをやってからはや5年(!o!)も経っちゃたとはビックリ。そして、第二弾はやはり師匠の有田正広とである。
昼夜2回やったが、私は夜の方に行った。

意外にも、二人だけで共演するのは初めてだとのこと。
曲は大体時代順に進んだ。オトテールに始まり、ブラヴェ、W・F・バッハ……。使う楽器もそれぞれ変えていく。
合間にクヴァンツとテレマン、それぞれ独奏タイムもあった。りり子女史演奏のクヴァンツは「メチャクチャ難しい曲」で、なんでも吹くのは学生の時以来だそうだ。
W・F・バッハの二重奏ソナタは第1・第2パートが入れ子のようにクルクルと入れ替わり、まるでエッシャーのだまし絵のようだった。こんな曲を書いてたんですなあ。
最後はもはや古典派といった感のシュターミッツという作曲家で終了した。

演奏も共演なら合間のトークも共演。りり子女史が、幼少期よりフルートを始めてバロックと出会った経緯をつんのめるように語れば、それを鷹揚に受けて語る有田氏、という印象だった。トークも夜は2回目だからか、滑らかに進行であった)^o^(
モダンをやっていた彼女がバロックフルートを吹くようになったのは、福岡での公開レッスンをきっかけに師事したいと思ったからだそうだ。しかし、彼が大学で教えているのはバロックだけ、ということで急きょ「転向」して受験したとのこと。

一方、有田師匠の方は学生時代に高額なバロックフルートを見つけて入手したかったが、金がないので父親に借金して購入。結局そのまま借金踏み倒してしまった……など。
師匠は高そうな楽器を何本も所有しているので、てっきりものすごい資産家なのかと思っていたら、なんと親不孝者だったという恐るべき過去が明らかになったのである。

その他、「古楽とは何か」などという対話もあったりして、トークの方も興味深かった。
アンコールはモーツァルト、テレマン、オトテールだった。
またそのうちデュオ・コンサートお願いします。次の共演は誰とになるのかな。

なお、同じ会場で数週前にやった佐藤豊彦のコンサートでは冷房が効かなくて困っていたのが、今度は逆に効き過ぎて寒いぐらいだった。外はかなり気温高い日だったと思うが。
ニット一枚持っていたが全く足りないぐらい。要対策である。

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