「クープランとその後」
フランス・バロック トリオの夕べ
演奏:天野寿彦ほか
会場:近江楽堂
2018年7月9日
サブタイトル通り、フランスでクープランが初めて取り上げたソナタ、そしてその同時代や後年の作曲家たちの作品をたどるプログラム。
天野氏以外のメンバーはもう一人のヴァイオリンが吉田爽子、ガンバ平尾雅子、チェンバロ辛川太一である。
クープランとその後継者ルクレールは2曲ずつ。いずれも過去に録音で聞いたことがある作品だった。全体にテンポは遅めで、じっくり強く攻めるといった演奏である。
同時代に宮廷楽長だったルベルはあまり取り上げられない作曲家……の割には「リュリ氏のトンボー」は聞きおぼえがあるなあ(゜_゜)と思ったら、ロンドンバロックやリチェルカール・コンソートのCDに入って聞いてた。
この演奏もかなり重々しく激しいものだった。
珍しかったのは、ジャケ・ド・ラ・ゲールのソナタ。彼女の作品は大昔のFM放送で「ルイ14世に寵愛された女性作曲家」として紹介されたチェンバロ曲しか聞いたことがない。こういうアンサンブル曲も作ってたのかと驚いた。
これがまた、二つのヴァイオリンが互い違いに絡み合って、その中央にガンバがズンズンと入ってくるという、かなり変わった印象のソナタである。
さらに、1698年生まれのフランクールに至っては初めて聞いた(多分)。年代的にはプレ古典派に入るだろうけど、このプログラムの中ではあまり違和感なし。こういう所で、フランス・バロックの特殊性を感じるのであった。
アンコールは、内容にふさわしくクープランの「リュリ讃」で終了。
若手二人のうち吉田女史は秋からスイスに留学とのこと。がんばって~(@^^)/~~~
もう一人の辛川氏はなんか見覚えが……(^^?)と思ったら、「アントレ」誌の6・7月号の記事で、今年の山梨の国際古楽コンクールで入賞者として紹介されているじゃあ~りませんか。
まだ22歳の大学院生若い
しかも達者な演奏
今後も期待大であります(o^-')b
さて、若いと言えばこの日オペラシティに向かう人波がなぜかキャピキャピと「若い娘」度がやたらと高い。はて、珍しいこともあるものよと、近江楽堂のそばにあるチケットカウンターの掲示を見れば、同じ時にコンサートホールでやるのは某音大のブラスオーケストラの公演であった。
な、なるほど、こういう内容だと平均年齢が50歳ぐらい下がる(当社推定比)のね さらに近江楽堂に間違えて来るオバサンの類も皆無だった。
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