「フェードルとイポリト」:しばしの別れ

”フレンチ・カンタータの時代”の音楽 3
演奏:横町あゆみほか
会場:近江楽堂
2018年7月25日
休憩なしの1時間コンサート、昼夜2回公演で昼の方に行った。
このシリーズは、ルイ14世の死後イタリア様式が入ってきて影響を与えた形の一つであるフレンチ・カンタータを演奏するものだとのこと。
まずはクープランとルクレールの器楽(4人)で導入編。
クープランの「夜鳴き鳥」は結構知られている曲だが、「シテール島のカリヨン」というのは、チェンバロ独奏でまさにカリヨンを真似た音を出していて面白かった。
ルクレールは佐藤駿太&根本卓也によるヴァイオリン・ソナタ4-11だった。後で解説読み返したら、「第2楽章のコレンテはあまりに強烈で変態的な性格のため」省略したとあって、思わずたじろいだ。ルクレール……お前は何者(@∀@)
いよいよメインのカンタータはトマ=ルイ・ブルジョワ(←初めて聞いた人かも)の「フェードルとイポリト」である。ラシーヌの戯曲『フェードル』の後半部分を楽曲化したもので、プレリュードに続きレチとアリア3曲ずつで構成されている。歌手は横町あゆみだった。
普段の近江楽堂のセッティングと違って、客席は壁に沿って円を描くように並べられ、歌手がドーム型の天井の真下に来て歌っていた。これだと声がよく響くのはいいけど、響き過ぎのきらいがあったようだ。難しいね![]()
内容はギリシャ神話に登場する悲恋と詩の物語である。とはいえ、あくまでも優雅にして甘美。この抑制された感情表出がフレンチ・カンタータの醍醐味と言えるかもしれない。
アンコールは同じ題材の、ラモーの「イポリトとアリシー」より。
なお、ヴァイオリンの佐藤駿太は、秋からフランスはヴェルサイユ地方音楽院へ留学するとのことである。やはり若い優秀な人たちはみんな行っちゃうのね。
頑張ってくだせえ(^^)/~~~
余談だが、私がラシーヌの『フェードル』って存在を初めて知ったのは、森川久美のマンガ『シメール』だった。それまではラシーヌのラの字も聞いたことなかった。
パリのサロンで「マルセイユで田舎芝居やってた」などと陰口を叩かれた役者の主人公が、『フェードル』を完璧に暗唱してみせて周囲を黙らせるのである。
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