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2019年2月 2日 (土)

「恐怖の報酬 オリジナル完全版」:デンジャラス・ロード 爆走!トラック野郎は止められない

190202
監督:ウィリアム・フリードキン
出演:ロイ・シャイダー
米国1977年

「短縮版」の方は××年前に、多分レンタルビデオで見た。その後、オリジナルのクルーゾーの方も借りて見て、やっぱりクルーゾー版には負けてるなと思った記憶がある。しかし、あまりに昔なのでよく覚えていない(^^ゞ

それが今になって「完全版」の出現である。監督に無断で30分もカットされていたのをようやく元に戻せたのだという。その長さ121分

それぞれヤバイ案件で自国から逃げ出した4人の男が、南米某国の油田のある町に吹きだまり、正体を隠して働いている。油田での作業は過酷な労働で事故で死人まで出る。このあたりの経緯は、どうしても今の日本で話題の外国人実習生を思わず連想してしまうじゃありませんか(>y<;)

報酬に釣られて危険なニトログリセリン運搬に応募する。2台のトラックに分乗してソロソロと進むが……。

冒頭のエルサレムでの爆破シーンからして、これ絶対にケガ人出ているよなと確信できるド迫力。
暴風雨の中ボロボロの吊り橋を渡る場面など一体どうやって撮ったのよ(?_?)と思うほど。見てて身がすくんじゃうのである。なんでも放水塔から水まいて上空にヘリコプターを旋回させたそうだ。(5回もトラックが転落したらしい)
もう恐ろしくて見てて目が離せない。ドキドキして死にそうだ~(@_@;) タンジェリン・ドリームのサウンドがさらに拍車をかける。

そういや『七人の侍』でも終盤の嵐シーンは近くの消防車を数台借りて放水したとかいうから、撮影現場の行く着くところは同じようである。
ロイ・シャイダーはじめ役者の方々はご苦労さんm(__)m
他にも油田事故の炎上場面など「どうやって撮った」案件続出である。事故だけじゃなくて村人の暴動場面もクドイほどに渦巻くような描写だ。
いずれも情緒をそぎ取ったような素っ気なさが特徴的である。

ラストは短縮版ではハッピーエンドだった(?_?)らしいが、こちらでは観客をホッと油断させといて、最後の最期でひっくり返すような展開を取る。
似たような結末だとヒューストンの『黄金』、キューブリックの『現金に体を張れ』があるけど、諦念も皮肉も感じさせないのがフリードキンたる所以だろうか。
この完全版を見る価値は十分にありとタイコ判を押したい。ただ、クルーゾー版の方もまた見たくなってしまった。

さて、そもそもニトロの箱3つをあんなデカいトラック2台で運ぶ必要があるのかというツッコミがあった。た、確かに…… もっと小さい荷台の車でロープで固定するとか?
それはともかくとしても、メキシコ人の殺し屋はなんで参加したのかあまりよく分からなかった。他の男たちは金もなく行ける場所もないが、彼は望んで町に居残ったのである。

あと、タランティーノの映画で強盗する犯人が黒ずくめで登場するのがある。この映画からの引用だよね。タランティーノではそういう格好している意味が不明だが、こちらは結婚式に出席するという設定なのだ。


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