« 「模倣か独創か パーセルとイタリアのマエストロたちのトリオ・ソナタ」:ソナタ・ワールドカップ英×伊は勝負より融合 | トップページ | 「エマ・カークビー ソプラノ・リサイタル」:降りるは簡単、上るは苦難、ステージへの道 »

2019年12月 4日 (水)

「僕たちは希望という名の列車に乗った」:人生片道切符

191204 監督:ラース・クラウメ
出演:レオナルド・シャイヒャー
ドイツ2018年

ベルリンの壁ができる前、東独の学校で起こった事件。ハンガリー動乱によって市民が犠牲になったのに対し、教室で授業時に黙祷したのが大事になる。
恐らく高校生たちがあまり深く考えずにノリで始めたことと思うが、当時の東独は日本と同様に敗戦国で占領中。ソ連がらみの事案なので許される事ではない。政府から首謀者を出せと迫られて、友情にも家族にも亀裂が入る。
血気盛んな若者たちと、ワケありの過去を背負って生気を失った影のような親世代の対比が痛々しい。

教室で「多数決」って久し振りに聞いた気がする。同時に、呪文のようでもあるな。正義の呪文。
終盤の感動的なシーンは某名作史劇映画を想起させるものだったけど、この部分も実話なのだろうか。

邦題はネタバレしてる割には、実は何も言ってないのと同じじゃないのかね。原題は「沈黙する教室」で「飛ぶ教室」をもじったって本当か?

男子生徒役の若い役者たちの顔力(かおぢから)が強かった!
特にクルト役の子がブラピとディカプリオ足して二で割ってさらに濃くしたような顔立ちであった。

| |

« 「模倣か独創か パーセルとイタリアのマエストロたちのトリオ・ソナタ」:ソナタ・ワールドカップ英×伊は勝負より融合 | トップページ | 「エマ・カークビー ソプラノ・リサイタル」:降りるは簡単、上るは苦難、ステージへの道 »