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2020年4月

2020年4月30日 (木)

聞けずに終わった!古楽コンサート 5月版

5月も予定していたコンサートがすべて中止または延期になってしまいました(+o+)トホホ
しょうがないのでタイトルだけ書いておきます。

*マリアン・コンソート
*「いき」フェルメール時代のリュート音楽(佐藤豊彦)
*帰ってきたひまな日曜6 古歌巡礼(つのだたかし&佐藤裕希恵)

コンサートじゃないけど
*少女仮面(糸あやつり人形一糸座)

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2020年4月26日 (日)

「テッド・バンディ」:レクターなんかに負けない!シリアルキラーの真実

200426 監督:ジョー・バーリンジャー
出演:ザック・エフロン
米国2019年

米国犯罪史上名高いあの連続殺人鬼をザック・エフロンが演じる。長年彼と付き合っていた女性の手記が原作とのことである。
そのため犯罪自体の描写はほとんど出てこない。それよりも逮捕・脱獄・裁判による騒動が中心である。メディアに露出してファンが大勢いたというのも彼が最初だろう。

事件のことを何も知らずに見ていたら、こいつやはり冤罪じゃないの?とか思ってしまう。当時もそういう人が多かったんだろう。それほどに弁が立ち、外見も良い。そんな人物をザック・エフロンが飄々と演じている。
でも現在だったらDNA鑑定で確定だろう。

主人公の女性は父親代わりに自分の子どもと遊んでもらったり、かなり親密な付き合いをしていた。でも彼女だってあの時にベビーシッターがいなかったら危なかったかもしれない。
恐怖ではなく、そのような困惑がテーマである。
ただ、B級ではないけど突き抜けた所がないのが今ひとつであった。

H・J・オスメントが出演してるというのは見る前から聞いていたが、裁判長役でJ・マルコヴィッチが出てきたのには驚いた。久し振り~✨な感じ。ヒロインの友人は『ウエストワールド』の酒場の女ですね。
当時のブラウン管TVがしっかり日本製だった。今は昔である。

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2020年4月24日 (金)

【回顧レビュー】「アンナ・マグダレーナ・バッハの日記」

200404t 監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
出演:グスタフ・レオンハルト
西ドイツ・イタリア1967年

平常に戻るまで昔の公演を振り返るシリーズ。
コンサートではないがこんな映画のチラシが出てきた。言わずと知れたグスタフ・レオンハルトがバッハを演じた異色作だ。ケーテン公をアーノンクールがやってて二人で合奏の場面もある。
ドラマチックな表現を完全に消去した「伝記」(しかも演者の外見がモデルに全く似ていない)は衝撃であった。それまで多く作られてきた、そしてこの後もやはり多く作られ続けた「伝記映画」の概念を揺るがす一作と言えるだろう。

この時代のチラシとかプログラムはどれも不思議なことに年の記述がなくて月日しかない。ただ「バッハ生誕300年記念」とあるので1985年12月公開だと分かる。映画館は移転前のユーロスペースだった。
チラシの裏には高橋悠治が書いた紹介文が載っている。

映画自体の製作は60年代末だが、日本でストローブ&ユイレが紹介されたのはこの時が初めてらしい。
2003年にリバイバル上映されたのは知らなかった。今やればもっと古楽ファンが見に来るかもしれない。
なお、DVDが出ているがタイトルが「アンナ・マクダレーナ・バッハの年代記」なのでご注意。

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2020年4月23日 (木)

映画落ち穂拾い 2019年後半その3

200423a「少女は夜明けに夢をみる」
監督:メヘルダード・オスコウイ
イラン2016年

イランの少女更生施設を取材したドキュメンタリーである。よくぞ許可を得られたものだ。日本だって難しい。撮れたとしても顔出しはできないだろう。
薬物売買、窃盗、家出、自傷、さらには殺人!--彼女たちは様々な理由で施設にいる。しかし、その根本は貧困やDVなど家庭内の不和のために追いやられたことにある。それが彼女たち自身の口から語られるのだった。

一見どこにでもいそうな女の子が、14歳で結婚させられ15歳で子どもを産んで今17歳--などシビアな状況ばかり。しかし施設にいる姿を見ると想像もできない。
とある子は施設を出る許可が出ても家族が迎えに来るか常に不安を抱く。カメラは彼女に寄り添い家族の迎えを一緒に待ち受ける。

よく彼女たちから本音を引き出せたなあと感心した。ただ構成にやや不器用な印象があって、そういう点で長く感じた
監督は既に同様の少年についての作品を二作撮っているそうなので、そちらも見たいもんである。


200423b「テルアビブ・オン・ファイア」
監督:サメフ・ゾアビ
出演:カイス・ナシェフ
ルクセンブルク・フランス・イスラエル・ベルギー2018年

パレスチナとイスラエルを文字通り股にかけたコメディ。映画のタイトルは劇中の人気TVメロドラマでもある。

主人公は脚本家志望(実績なし)のパレスチナ青年。親類の伝手でドラマの制作現場に潜り込み、成り行きで脚本を担当することになる。そこにイスラエルの検問所の司令官が、母親や妻のウケを狙って口を挟んでくる。そもそも検問所を通らないと家と職場を行き来できないという事情があるのだ。
若者はいい加減なヤツで若干イライラするが、ちゃんと成長して最後は立派な結末へ。お母さんもお喜びでしょう。

完全に喜劇ではあるが、登場人物のセリフにちょこちょこと過去の紛争や暴力の影がちらつく。なんとなく若い世代の「紛争疲れ」も感じさせる内容だ。
そうなると、永遠に続く連続TVドラマシリーズとは終わりが見えぬパレスチナ問題を暗に示しているのだろうか……なんて思ったりして。

なおドラマの主演女優はフランス人という設定だが、イザベル・ユペールっぽくないか?


「パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー) 」
監督:ブライアン・ヘンソン
出演:メリッサ・マッカーシー
米国2019年

DVD鑑賞。米国公開時に散々な評価で完全にコケてしまい日本未公開となったコメディである。
悪評は承知の上で見たが、なるほどこれが噂に違わず💥というヤツだろうか。ハードボイルド風サスペンスを気取っているが、下ネタ満載のギャグがことごとく面白くない。

物語の背景の設定として、人形のパペットたちと人間が共存している世界になっている。同じ職業に就き結婚もできるのだ。(子どもとかどうなるの?)
そんな中で連続殺人(殺パペット)が起こり、元刑事の探偵である主人公が巻き込まれるという次第。

主人公を含めてパペットたちのキャラクターがつまらないのがどうしようもない。相棒に扮するメリッサ・マッカーシー(もちろん人間役)がいてかろうじて見られる。
元女房役のエリザベス・バンクスもよく出演したものよと見てて思ってしまった。自分の作りたい映画の資金稼ぎかしらん。

監督のブライアン・ヘンソンはジム・ヘンソンの息子で過去にマペット物を撮っていたはずだが、「マペット」を使用していないということは商標登録でもされてるのかな。

「パペット大捜査線」でデータベース検索しても出てこなくて変だなあと思ってたら「大騒査線」だった。紛らわしい~(>O<)
邦題の「紫影」の意味が終盤に分かるが……ムムム。良い子には見せられませんね(^^)b
無謀さに挑戦したい人かM・マッカーシーのファン向け限定。

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2020年4月22日 (水)

【回顧レビュー】「バッハ・コレギウム・ジャパン第16回定期演奏会 クリスマスコンサート」

200403t *コンサートが軒並み中止になっているので、復活するまで大昔のコンサートを振り返ってみることにした。

会場:カザルスホール
1994年12月

BCJに初めて行ったのがこの時かどうかは不明。今のところ掘り出したプログラムはこれが一番古い。

内容はほとんど覚えていないのだが、クリスマスということで友人を誘って行ったような気が……。内容は「クリスマス物語」などシュッツを3曲演奏。コンマスは寺神戸亮、ツィンク(濱田芳道)やサックバットも入っていた。
古楽を初めて聞いた友人がツィンクの音と楽器を認識できなかったのを覚えている。

保存してあるBCJのプログラムはこの次はいきなり1997年(紀尾井ホール)になっていて、その間行ってなかったのかどうか分からない。引き続き発掘してみる。

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2020年4月21日 (火)

「失くした体」:手は口ほどにものを言い

監督:ジェレミー・クラパン
声の出演:ハキム・ファリス
フランス2019年

これもまたネトフリで配信前に限定公開されたフランス製アニメ。やはり数々の映画賞にノミネート・受賞するなど評価が高く、今年のアカデミー賞の長編アニメーション部門に候補に入った。

事前に、切断された手が「本体」である若者を探して街をさまようというストーリーだというのを聞いていた。だからミステリーがかった物語と思ったら、全く違って青春の悶々を描いたものだった。
「手」がかつての幸福な子ども時代や、家族の記憶、最近知り合った娘のことなど回想しながら、パリの街を横断していく。
移り変わる街の光景は美しく、音響も凝っているのでやはり映画館向き作品といえるだろう。

ではあるが「トイストーリー」ならぬ「手ストーリー」風に展開していき、雑然とした下町の路地などを手が這いずり回る✋ので、もし巨大G虫が登場したら死ぬ~(>y<;)とおののいてしまった(結局現れなかった)。
それ以外にも生理的に耐えぬ場面(肝心の手切断の経緯とか)が多く、そういう意味では配信で見る方がいいかも。フラッシュが点滅して目がチカチカするところもあるので要注意。

そもそも根本的になんで手があんな所にあるのよ~、普通は病院じゃないのか?などと下世話なことを考えてしまった。自分には向いてなかったようだ。

平日昼間のためか、なんと観客は私を入れて2名だった。もっと時期が後、アカデミー賞ノミネート発表の頃だったらよかったかもしれない。

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2020年4月16日 (木)

「ブレッドウィナー」:まぼろしの闘い

200416 監督:ノラ・トゥーミー
声の出演:サーラ・チャウドリー
アイルランド・ カナダ・ルクセンブルク2017年

原作は児童文学(絵本?)。原題の『生きのびるために』のタイトルでネトフリ配信されたアニメを、後になって劇場公開したらしい。
ブレンダンとケルズの秘密』を作ったカートゥーン・サルーンの制作で、監督もそちらで共同監督をやっていた一人である。

主人公はタリバン支配下のアフガニスタンに家族5人で暮らす少女である。戦乱の中で父親は教職を追放、持ち物を路上で売って生計を立てている。ところが父親が逮捕されてしまい、女が一人で外出することもできない社会では生きていくこともできない。
その時、友人が少年に化けているのを目撃する。

今まで水くみにも市場へ出かけるにも罵られ、ビクビクしながら隅っこを歩いていたのが、髪を切って「少年」になった途端に何でもできるようになる新鮮な驚きが綴られる。そして家族のために日銭を稼ぐのだった。

素朴な絵柄は恐らく原作の通りなのだろうが、内容は極めて苦しくシビアである。その中で苦難と闘いつつ幼い弟のために語る民話風の物語が、エンデの『サーカス物語』風に交互に挿入される。こちらは勇気を与える物語だ。切り絵風のストップモーション・アニメになっていて楽しい。

女が自由に生きる余地はないが、男も戦禍に巻き込まれるしかない。主人公に憎悪を向けるタリバンの若者があっけなく戦地に動員されるのはその象徴だろう。
見ていてつらくなるような世界である。
しかしそれでも生きていかねばならない。殺伐とした現実と色彩豊かな民話、それぞれの主人公は試練を生き延びることができるだろうか。

作品の完成度は高く、アカデミー賞をはじめ様々なアニメ賞にノミネートされたのも納得だ。

それにしても、女と子供だけになった一家が生活する手立てが、若い娘が嫁に行くしかないとは(=_=) 嫁以外の家族は付属物のように嫁ぎ先でぶら下がって寝食を確保するのだろうか。やはりつらい……💧

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2020年4月 9日 (木)

「ある女優の不在」:遠ざかる女たち

200409 監督:ジャファル・パナヒ
出演:ベーナズ・ジャファリ
イラン2018年

現在、国家より映画製作禁止🚫処分を受けているパナヒ監督……のはずが、なぜか次々と新作を発表している。この最新作もカンヌに出品されて脚本賞受賞をした。
前作の『人生タクシー』同様、自分や女優がそのまま出演するフェイクドキュメンタリー風の作りになっている。

ある日、パナヒに若い娘が自殺するスマホ映像が送られてくる。彼女は役者を志しているが家族に反対され、その道を断たれて絶望したというのだ。
娘が助けを求めていたという人気女優ジャファリと共に、彼はトルコ国境近くの村に赴く。

イランにおいてもド田舎の保守的な土地である。若い娘っ子が女優志望などとは家の恥と思われても仕方がない。
そんな土地柄のせいか、二人を迎える町の人々は純朴で人情味あふれる……一方で慇懃無礼なイヤミと毒を垣間見せる。ここら辺を飄々と描く監督も相当なヤツといえよう。

果たして娘の自殺映像は本物なのか?
やがて、革命で映画界を追われたかつての大女優が村で隠遁生活を送っているのを知る。ここで三世代の女優の人生が交錯するのだった。
しかし、男性で監督であるパナヒはそれを脇からただ目撃するのみ。決して踏み込むことはできない。そんな自身をも淡々と映す。

冒頭から長回しを多用しているが、それは映すに足る素材があってこそというのがよーく分かった。
あと、割礼の●皮の話ってイランでは普通なのか(?o?)ひえ~っ

ただ、途中でストーリーが飛んでいるような感じで戸惑った(路上の牛の後あたり)。いきなり二人の女が仲良くなってるし、突然封筒が出てきて解決策をいつ考えたのかも不明である。
上映時間を見るとカットされてるわけではないようだし、訳ワカラン状態だ。

牛が鳴く夜の村はずれを行く車とバイク。イランにも暴走族とかいるのかしらん。

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2020年4月 3日 (金)

「レイトショー」上・下巻

200403 著者:マイクル・コナリー
講談社文庫2020年

マイクル・コナリーの新刊は女性刑事レネイ・バラードを主人公に据えた新シリーズである。といっても、ボッシュがかつていたハリウッド署が舞台となっているので、そのうち共演があるようだ。

この女性刑事が超タフな人物である。市警本部の強盗殺人課でバリバリ働いていたが、上司のハラスメントを告発したら左遷されて分署の夜間勤務に回されてしまう。「レイトショー」とはその夜間勤務のことを指す。
自宅を持たず、勤務終了後に海岸でサーフィン(正しくは「パドル」?)をしてからなんと昼間の砂浜にテントを張って睡眠をとる。その間、愛犬がしっかり周囲を監視。仕事着のスーツは職場のロッカーに置いて着回し、シャワーも職場のを使用という徹底ぶりである。こりゃスゴイ。

夜間には空き巣から殺人まで大小の事件が様々に起こる。それを昼間の部署に渡すのが仕事だ。……のはずだが、性分として鼻を深く突っ込まずにはいられない。サスペンス的な展開はもちろんあるが、基本は警察小説であり地道な捜査が描かれる。
上司から「恐ろしい野良猫」と評される主人公の、まずは顔見世といった第一作だ。生命の危機に陥った彼女の反撃は見ものである。シリーズのこれからに大いに期待したい。

なお、最近指摘されることが多い「翻訳物の女言葉」問題のせいか、なるべくフラットな言い回しにしているもよう。訳者は健闘しているとは思いますが、終盤では力尽きて「だわ」が出てきてしまっているような……(^^;

それから文中に「ざっかけない」という言葉が出てきて驚いた(!o!) この世に生を受けて××年、今まで一度も耳にしたことのない言葉である。
調べると東京の下町で使われる方言だという。私σ(^_^;)も東京下町生まれなんですけど……狭い範囲で異なるんですかね。

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2020年4月 1日 (水)

聞かずば死ねない!古楽コンサート 4月版

なんと予定していたコンサートは全てキャンセルになってしまいました。_| ̄|○
5月は復活できるといいですね、トホホ(+o+)

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