「深井隆 物語の庭」
本来は5月10日までだったのだが、コロナウイルス流行で中断し、終期を延長して再開となった。
行くかどうかグズクズしていたのを最終週にようやく行った。
展覧会の告知を見るまでこの深井隆という彫刻家を全く知らなかった。藝大の教員だったが、退任してから群馬と板橋にアトリエがあって活動しているとのこと。
木彫作品はクスノキを使用して作っているらしい。
中心はその木彫の馬や椅子の連作である。かなり大型のもので(馬は実物大?)鮮やかに目を引く。置いてあるだけで、その存在のささやかな圧が感じられた。空間を生かした配置のせいもあるだろう。
椅子は実際には座ることのできない幻想の椅子。あくまでも人間は不在だ。
会場に入ってすぐの小さな緑っぽい家や庭は、あくまで明晰で静かな印象だ。緑色の塗料が薄くなってところどころ木の地の色が見えるのがなんともよい。
何やら生とも死ともつかぬものが周囲の空気ににじみ出てくるのが感じられた。
小さな会場なのでじっくりと二度見て回った。
平面作品もあった。特に二匹の青い馬を描いた作品が美しくて引き寄せられた。給付金貰ってそれで買えるかしらん(゜゜)ナンチャッテ
代わりにポスターを購入。図録は--最近は買っても見ないまま放置してしまうことが多いのでパスした。
ただ会場はやはり行きにくい。確か過去にそれを自虐ネタにした展覧会やってなかったっけかな(^^;? 駅からバスで往復するのと同じ時間で見て回れちゃうのはなんだかなあという気もする。
撮影可ということだったが、どうも会期中に撮影しまくり、シャッター音連発してうるさいというトラブルがあったらしい。周囲に配慮して撮るようにと注意があった。
確かに他の展覧会でも見に来たのか撮影しに来たのか分からないような人がいた。特にひどかったのは塩田千春展。撮影に夢中になって背後の作品の糸に引っ掛かりそうだった。
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