【回顧レビュー】第3回北とぴあ国際音楽祭1997
平常が戻るまで昔の公演を振り返る。
この年はクリストフ・ルセが来日し、ソロとアンサンブル公演そしてラモーの「アナクレオン」の指揮をした。
代わりに寺神戸亮はオープニングのモーツァルト公演の方へ回ったのだった。
チェンバロ・エキジビションというイベントも行われ、国内の様々なチェンバロが集められて展示・演奏が行われ、チェンバロ祭りな年でもあった。
ウェスタン・ウィンド・ヴォーカル・アンサンブルが来日し合唱祭があった。他にA・リュビモフ、原田節など。
「アナクレオン」はナタリー・ヴァン・パリスが演出担当だけあって、特にダンスに力が入っていたと記憶している。コンマスは若松夏美だった。
ただこのオペラの「裏番組」になってしまった某鍵盤奏者がブチ切れたという噂があったが真偽のほどは不明である。
古楽関係では他にカナダ(多分)のグループ、ラ・ネフの「快楽の園」という公演があった。H・ボスの同名の絵画世界を南欧や中東の伝統歌曲、マショーやアグリコラの作品によって再構築したものである。
聖と俗が混在する極めて完成度の高いパフォーマンスだった。あまりによかったので、後にラ・ネフの同内容のCDを買ったが実演には遥かに及ばなくて、聞いてガックリした。
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