「ルカ・マレンツィオ 四声のマドリガーレ」:厳戒態勢下での再開
演奏:ラ・フォンテヴェルデ
会場:近江楽堂
2020年7月28日
本来は4月1日に開催される予定だったが、コロナウイルス感染拡大のためこの日に延期された公演である。
元々、昼夜2回公演だったが、会場の定員を減らしたために夕方の回が追加された。私は夜公演のチケットを買ったが、夕方5時の回に移らせてもらった。
会場に入ると客席エリアとステージの部分がちょうど半々ぐらいになっている。椅子は間隔を開けて置かれていて、定員の半分以下ぐらいだろう。
4人の楽譜台も間隔(2m以上?)があいているし、上半身をカバーするぐらいのアクリル板が客席との間に設置されているという厳戒態勢。かなり細心の注意を払っているのを感じた。
そのような配置のためか、人数が少ないせいか、残響がさらに多く感じられて教会風の響きがした。
マレンツィオは亡くなったのが1599年ということで、まさにルネサンス末期を飾る作曲家だろう。
75分のプログラムは休憩を挟んで、前半はペトラルカ、後半はサンナザーロという詩人の詩篇に四声の曲をつけたものである。ペトラルカの方は悲恋、サンナザーロはギリシャ神話を元にした牧歌的な話と対照的だ。
詩人による歌詞はどちらも様々な感情を強く連ねているが、作曲家はそこにあまり深く踏み込み過ぎず、あくまでも華麗に歌をつづるといった風情だった。
もちろんそれは鈴木美登里をはじめ四人の歌手の力量あってこそである。トーシロなのでよく分からないが、これだけ互いに離れていると互いのタイミングの取り方とかかなり難しいのではと思ってしまった。
四人の真ん中にはリュートの金子浩がいて、その上部に字幕が出るという次第。やはり字幕があってよかった。
オペラシティはなんと5か月ぶりに来た! 思わず柱に頬ずりしちゃった(≧▽≦*)←ウソです。
2月初めぐらいにチケット買った時は「いくらなんでも4月には感染症も収まっているだろう」と思ったのだが、まさか未だに片付いていないとは……(+_+)トホホ
余談だが、映画館やコンサートで座席の間隔を開けて座ると本当にストレスなしで快適なのを実感。隣や前の座席の人間が何しようが気にならなくなるのはよい。
でも、そうすると採算取れなくなっちゃうから困るわな。
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