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2020年9月11日 (金)

映画落ち穂拾い 2020年前半その3

200911a「帰ってきたムッソリーニ」
監督:ルカ・ミニエーロ
出演:マッシモ・ポポリツィオ
イタリア2018年
DVD鑑賞

ご存じ『帰ってきたヒトラー』のイタリア・リメイク版だが、うーん(ーー;)という印象である。
ヒトラーの代わりにムッソリーニというアイデアは誰でも思いつきそうなのは、いいとして🆗 ただ、全体に短縮した上に、さらにメタ構造だった終盤の展開を削ってあるのでかなりライトな仕上がりだ。(「右」ではなくて「軽」の方)

イタリアは「70年間の間に63人も首相が変わった」とか「ベルルスコーニは既にやってる」など自国向け自虐ネタはちゃんとやっている。
残念ながらオリジナル版がよく出来ているのを再確認することになった。しかしイタリアの政治状況も大変だのう(~o~)

独・伊と来たら次は日本がやらずば面目が立たない(ー_ー)!!と思えど、人物の選択が問題だ。終戦時かその直後には亡くなっていて、老若男女によく知られている……って、誰かいるかねえ。

200911b「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」
監督:アレクセイ・シドロフ
出演:アレクサンドル・ペトロフ
ロシア2018年
DVD鑑賞

第二次大戦中ドイツ軍の捕虜となったソ連兵が、戦車の演習相手に選ばれ宿怨の敵と闘うことに--。
ということで、定番の捕虜収容所ものプラス『ロンゲスト・ヤード』みたいな設定で、戦車戦というよりは独ソ因縁のサッカー対決ぽいのであった。

砲弾がかすると内部ではあんな風になるんだーなどと驚きの連続の一方で、スローモーション連発で戦車版「マトリックス」みたいだなと思ったり。
終盤はゴーストタウンでの西部劇もどきの対決。それを人間でなくて図体の巨大な戦車がやるから口アングリだ。
と思ったら、騎士道時代を彷彿とさせる決闘へなだれこむのであった。

恩讐の彼方に戦車を愛した男たちがいる!……と戦車のセの字も知らないのに感動の涙を流しちゃったですよ。

国家を超える究極の戦車愛と男同士の熱~い友愛💕楽しませてもらいました(^O^)/


200911c「存在のない子供たち」
監督:ナディーン・ラバキー
出演:ゼイン・アル・ラフィーア
レバノン・フランス 2018年
DVD鑑賞

最近、大爆発事件でも話題になったレバノンのベイルート。その貧しい家庭で暮らす少年の物語である。
子だくさんの家庭ゆえに学校に行くこともなく働いて金を稼いでいる。しかも出生届も出ていないことが途中で判明……。
この少年を取り巻く周囲はあまりに過酷でその描写は容赦ない。ストーリーも救いなく展開するけど、ラストにはハッとする。

役者は弁護士を演じている監督以外はみな素人だという。主人公役の少年は実際に似た境遇だったという。
それにしても、あの赤ん坊にはどうやって演技付けたの?などと思ってしまった。

見ていて「以前にも外国映画で子どもが赤ん坊を連れ歩く話があったはず……」と頭の中にチラついて思い出したのは『さよなら、アドルフ』。敗戦直後のドイツを舞台にした映画だった。こちらの赤ん坊はもっとひどい目にあうのである。ウワー(>O<)

この映画はレバノンの話だが、日本にも戸籍のない子どもたちがいて、そのまま大人になった人々がいる。外国人や難民とは関係なく、である。遠い他国の話ではない。

オスカーにノミネート&カンヌで審査員賞を獲得。監督は『歌声にのった少年』に出ていたとか。コンテストの司会役かしらん(?)

200911d「さらば愛しきアウトロー」
監督:デヴィッド・ロウリー
出演:ロバート・レッドフォード、シシー・スペイセク
米国2018年
DVD鑑賞

伊達男ロバート・レッドフォード引退記念興行作品である。
実在の無血無傷銀行強盗を演じてはいるが、頭からしっぽの先までレッドフォードの伊達男ぶりがぎっしり詰まっていた。おなかいっぱいで、10年分ぐらい彼を見たという感じ。レッドフォードとシシー・スペイセクのファンに推奨。
キース・キャラダインどこに出ていたのか最後まで分からなかったです(・o・)

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