「SKIN/スキン」:チクチク来る
監督:ガイ・ナティーヴ
出演:ジェイミー・ベル
米国2019年
白人至上主義者の若者の実話だそうである。今なおBLM問題密かに進行中、差別する側に焦点を合わせ密着して描いた本作はまことに時節に合っているといえよう。
冒頭に同じタイトルの短編(アカデミー賞獲得)が併映になってて、先にそれを見ただけでもう倒れそうになってしまった。内容は本編とは異なるのだがあまりにも驚異的な描写である。
その後にさらにプラスして本編2時間弱はヘヴィ過ぎだった。
少年の頃に白人至上主義グループのリーダー夫婦に拾われ、親代わりと思って活動してきた主人公。その身体には差別的なシンボルのタトゥーだらけだが、しかし心の方は段々と疑問を抱くようになっていた。
重苦しくて耐えられなくてつらい--このつらさを見続けるのは限度を越える。結末が前向きだからかろうじて救われるが、正直もう少しテンポよく短くしてほしかった(=_=)
それと、どうして主人公がグループを受け入れがたく思うようになったのかが描かれていない。(シングルマザーと出会う前から既に兆候があった)
差別主義グループを描いた映画としては『帰ってきたヒトラー』の監督の過去作『女闘士』の方が完成度は高かったかなあ。
ただタトゥー除去の場面は……絶句としかいいようがない⚡
ヴェラ・ファーミガが暖かくて冷たい矛盾した存在の「ママ」を好演。メアリー・スチュアート・マスターソンが出ていたのに全く分からず、後になって知ってようやくFBIか(!o!)と気付いた。
なおワンコ🐶が好きな人は見ないことをオススメする。
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