「美しい瞳よ」:華麗なる恨み節の世界
初期イタリア・バロック ソプラノ二重唱の愉しみ
演奏:鈴木美登里&染谷熱子ほか
会場:近江楽堂
2020年12月11日
久し振りのコンサート。情けないことながら、もう最近はひと月に一回のペースである。
この日の主役は二人のソプラノ・ミドリ&ネツコに、さらに鈴木秀美と上尾直毅が共演だった。
会場は座席の間隔を開けて席数を減らして(半数?)一日2回公演にしていた。
初期バロックということで、取り上げた作曲家はモンテヴェルディ、カリッシミ、ロッシそしてノターリ(←かなりマイナー)。
ほとんどは苦~くつらい恨み節の恋愛歌である。しかしその激しい嘆きも美しさに覆われてまるで彼方のあこがれのように輝いているようだ。どんな恨みも苦痛も美しい歌声で天に昇華させるのがこの時代の特徴か。
そんな世界を二人の二重唱は堪能させてくれたのだった。
合間に器楽のみの演奏があり、時代はもっと後のものになるが、ヒデミ氏のダッラバーコ作品独奏は剛腕な弾きっぷりに客席から「おお」と声が上がっていた(^^)
一方のナオキ氏はこの日もバロックギターとの二刀流であった。
オペラシティのチケットセンターや近江楽堂の公演チラシがめっきり減っていて寂しい限りだった。
何気に広場のツリーも例年に比べるとシンプルな気がしたのであった。
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