「小池百合子 権力につかれた女」
ドキュメント東京都知事の1400日
著者:和田泰明
光文社新書2020年
著者は「週刊文春」の記者だそうである。都庁や都議会の取材を続けているとのことで、あの『女帝』とは異なる観点から描いているのではないかと思って読んだのだが……💦
内容は都知事に立候補するあたりからのことだが、大部分が国会の方も巻き込んだ政治家同士の勢力争いなのには驚いた。こんなに勢力争いに力と時間を費やしているのでは、都の政策を立てて計画・実行する暇なんかないのではと思えるほどだ。
誰それと手を結んで、その後は別の勢力に接近し、次はあの人物を切り捨て--この繰り返しに終始する。
そんな都知事を著者は批判していると見せて、実はほめているようでもあり、明確にしないことで結局は肯定しているようである。週刊誌の数ページの記事ならそういう書き方もアリだろうけど、独立した一冊の本なら書き手の考えや認識を明確にさせてくれないとさ。
こんなでは、『女帝』の便乗本と言われても仕方ないだろう。ガックリだ~。
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