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2021年3月 1日 (月)

アンサンブル・クセノス第2回演奏会「Vanitas vanitatum 空即是色」:異次元のジェズアルド

210301 イタリアルネサンスの不協和的情感
会場:日本福音ルーテル東京教会
2021年2月9日

やって来ました~、平日夜の新大久保✨ さすがに緊急事態宣言下とあって新大久保にしては格段に静かであった。まあそれでも他に比べれば賑やかな方ですかね。
久し振りのルーテル東京教会であります。でも以前のような長椅子一つに5~6人というようなことはなく、市松模様配置の座席になっていた。

アンサンブル・クセノスは櫻井元希が中心になって始めた5人組声楽グループとのこと。皆さん、ソロで堂々と勝負できる実力の持ち主ぞろいだ。
この日のプログラムはジェズアルドを中心とした同時期のマドリガーレなどアカペラの多声歌曲だった。テーマは「愛」「死」だという。
個人的にはジェズアルドはなんとなく苦手……どうも「現代音楽っぽい」所があるせいだろうか。どうしても敬遠しちゃう。

しかし、ここでは全く違う様相であった。普通はマドリガーレというとまず声楽のアンサンブルという形態が思い浮かぶところが、それぞれが独唱者でおのおの心情を吐露するという体と受け取れる強い身振り・表情で歌う。見て(聞いて)いるとドラマティックが過ぎるほどである⚡
とっつきにくいはずのジェズアルドが打って変わって、そのようにして聞くともはや異次元の彼方の存在と言ってよい(言い過ぎかしらん(;^_^A)。いやあ~、とにかく驚いた。

他の作曲家はモンテヴェルディ、ネンナ、パッラヴィーノ(←ここら辺は知りませんでした💦)などなど。
3曲歌われたマレンツィオの大胆過ぎぬ平静さが良い対比で、逆に心にしみるものがあった。

終演後は歌手の皆さんがロビーでお見送りしてくれたが、マスクして声を出さずにスマホに録音した「ありがとうございました~」なのには笑った。
なお、この公演の録音を販売中とのこと。次回公演もジェズアルドを予定。

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