「大塚直哉レクチャー・コンサート 6 聴くバッハ、そして観るバッハ」:転がる音像
オルガンとチェンバロで聴き比べるバッハの”平均律”
出演:大塚直哉、大西景太
会場:彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール
2021年7月11日
オルガンとチェンバロ聞き比べの平均律もはや6回目。前回は「身体性」でダンスだったが、今回は視覚性ということで映像によるバッハを見る試みとのこと。
共演の映像作家大西景太はNHKの「名曲アルバムプラス」という番組でバッハの「14のカノン」を取り上げたそうである。
この日の演奏は第2集の13番から18番まで。最初に第17番やったけど、このフーガって終わりに変な展開出てこないか(^^?
それはともかく曲の合間に「オルガンはどうやって音を切るか、チェンバロはどうやって音を重ねるか」という両者の違いの話も出た。
前半の演奏が終わってから大西氏が登場してスクリーンを使って自作紹介や、バッハを題材にした過去の絵画を取り上げた。
「14のカノン」の映像はエッシャーみたいな階段の上を、曲に合わせて小さな球体が飛び回るというもの。バッハの曲の構造を目で見て取れる。
後半の14番フーガでいよいよナオヤ氏のオルガンと共演開始。あらかじめ作ったものを流すのではなくて、曲に合わせて幾何学的な構造を示す映像をその場で展開していくというものだった。
降りているのに上昇していくような感覚とか、3つのテーマが絡み合う様子などが描き出され、完全に映像による「演奏」なのだった。
ほぼ満員の会場は喝さいを声を出さずに送った✨(ブラボー禁止なので)。
アンコールでは逆に大西氏の映像を見ながらナオヤ氏が即興で曲を付けていくという、立場逆転の共演をやった。ナオヤ、恐ろしい子(!o!)とマスクをしたまま叫びたい。
目と耳、共に大いに満足できた企画だった。
なお、次回2月で第2集は終了とのことである。無事に開催できますように(^人^)
この日は非常に暑くて、思い出すと前回はひどく寒かったなあと毎回なぜか厳しい天候のさい芸である。
しかも公演の最中に雷雨があったらしく(東京ほどはひどくなかったようだが)、終演後は気温が一転して半袖では寒いくらいになってしまった。降られなかったのはよかったけど。
天気雨だったので、帰りの電車の窓からは二重の虹が見えた。でも、みんなスマホを見てるかうたた寝してるかで気付いてなかったな(~o~)
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