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2022年1月15日 (土)

「ソフィオ・アルモニコで綴るアン・ブーリンの音楽帖」:幽閉されて捨てられて

220115 エリザベス1世の母の足跡をたどって
演奏:ソフィオ・アルモニコ&佐藤裕希恵、瀧井レオナルド
会場:霞町音楽堂
2021年12月19日

前田りり子を中心とするルネサンス・フルート集団ソフィオ・アルモニコは今回、古楽+ひとり歴史芝居に挑戦。しかも脚本家付きという本格的なものだ。
主役は英国王ヘンリー8世の王妃アン・ブーリンである。

とはいえ、はてアン・ブーリン……どんな人だっけ(^^;? などと言ってる客のためにメンバーの相川郁子による詳細なリキの入った解説がもれなくついているのだった。
いち英国貴族の娘ながら若くしてフランドルやフランスの宮廷に身を置き、英国に戻って2番目の王妃になる。ただし前王妃との離婚問題で大騒動。
将来エリザベス1世となる女児を産むが王はあっという間に裏切って、最後には断頭台へ送られたのだった。

ここではエリザベス役の佐藤裕希恵が母の足跡を回想するという形になっている。
と共に、その波乱万丈な人生の様々な場所で流れていた音楽が演奏された。ブリュメル、ド・ラ・リュー、セルミジ、ジョスカンなど。中にはアンやヘンリー8世が作った曲もあり。
最後はエリザベスの宮廷時代のダウランドの悲しい歌曲で終わる。

大陸で二つの宮廷で暮らしたアンは文化の最先端を吸収して相当に先端的だったわけだ。封建的な時代に毀誉褒貶にさらされながらも思うように生きた人物であるという、舞台からの熱~い思いが伝わってきた。奏者と客席の距離が近いせいもあったかも(^^) 構成など完成度も高かった。
佐藤裕希恵のパフォーマンスもよかった。リュート担当の瀧井レオナルドとの短いけど夫婦共演部分あり。

アン・ブーリンが主人公の映画で『1000日のアン』(1969年)というのがあって見てみたいのだが、DVD買うしか見る方法がないという……。残念である💧


この時はオミクロン株侵入以前だったので、座席は以前のように密着してしていた。そばに雑音発生者がいてマイッタ。音がしなくなったなーと見ると眠っている。おまけに途中でスマホチェックしたりして。しかも楽器を持っている人物なのである。自分が演奏している時にそういうことされて平気なのか💢 サントリーホールP席事件みたいに暴れてやろうかと思ったぐらいだ。

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