「巨大映画館の記憶」
著者:青木圭一郎
ワイズ出版2021年
https://www.honyaclub.com/shop/g/g20475818/
新聞書評欄で短く紹介されたのを見かけたのだが、たまたま検索したら意外にも地元の図書館に入っていた。それでとりあえず借りてみた。
東京にかつてあった巨大映画館をもれなく詳しく紹介。歴史・変遷から写真、座席表まで載っている。全体の半分以上のページを主要劇場の全上映作品リスト(もちろん戦前から)が占めているということで、読むというより資料としての要素が高い。
映画自体の研究だけでなく、昭和時代を舞台に小説とかシナリオ書く人にも役立ちそうな内容だ。
戦前は芝居・音楽の実演と映画上映を並行してやっていたのが普通だったらしい。二千席以上の劇場も珍しくなく館数も多かったが、現在ではゼロになってしまった💨
新宿コマ劇場も昔は映画をやっていたと初めて知った。
専門家でもない私は単純に昔行った映画館をチェックしてみた。よく行ったのはやはり新宿プラザやミラノ座あたりかな。
ミラノ座一日最大入場者数は1986年『ロッキー4』の22323人だって(◎_◎;) 当時の座席数1500弱だから立ち見を入れてギュウギュウだったはずだ。新宿プラザは『スター・ウォーズ』のえぴ4~6ロードショーでは必ず行った。
というわけで、資料としての用途以外は昔を懐かしむ映画ファン向けだろう。著者は5年ぐらい前に東京の名画座についての本を出している。
大昔、ケン・ラッセル『アルタード・ステーツ』のロードショーを日比谷(多分)の大映画館で見た時、恐ろしいほどの不入りだった。外は連休で人が大勢さざめき歩いているのに館内はニ、三十人しかいなくて冷気が漂っていた💦のを記憶している。
それがどの映画館だったか確認したくて、当該年月日の上映作品リストを眺めたのだが出ていない。他の地区のリストも探したがそもそも『アルタード~』自体見つからないのだ。
もしかして闇歴史として葬られたかしらん(^^?
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