「ヘンデルのいたロンドン」:テムズ河と青い空
バロック室内楽の愉しみ
演奏:鈴木秀美ほか
会場:としま区民センター小ホール
2022年7月21日
鈴木秀美を筆頭とする4人が「古楽の原点ともいえる昔懐かしいトリオ・ソナタなどを楽しむプログラム」を演奏するという内容である。(今後も続く?)
今回のテーマはヘンデルとロンドン--同時期にかの地に出没し活躍していた作曲家(主にイタリア出身)たちの作品も共に紹介された。
ヘンデル作品の中心はトリオ・ソナタとはいえ、上尾直毅による「調子の良い鍛冶屋」の調子の良い💫独奏もあった。調子が良すぎて鼻歌が出そう(*^▽^*)
同時代のライバルやヘンデルと共演した音楽家としてはペプシュ、ヴェラチーニなどが取り上げられた。ヒデミ氏はジェミニアーニのチェロ・ソナタを選択した。
それぞれ曲によって編成を変えての演奏だったが、一貫して若松夏美の力強いヴァイオリンの音色には驚くばかりであった。もう一人のヴァイオリン担当、廣見史帆はニコラ・マッテイスの短い独奏曲を弾いたけど、ナツミ氏はアンサンブルで常に剛腕を発揮してみせていた。
なお、歌曲ではゲストの鈴木美登里も登場して2曲+アンコールを歌った。オルガンが置いたままになっていて、ずっと「いつ使うんだろう」と思っていたけど、最後のヘンデル「サルヴェ・レジーナ」でようやく音が聞けた。
全体としてベテランならではの安定感ありのコンサートだった。
この会場は初めてだった。池袋駅を出て徒歩数分というのはかなりの利点だが、使われたスペースはイベント用という印象である。同じフロアは企業向けの貸し研修室風の部屋が通路沿いに並んでいて通路も狭かった。
余計な残響がなくて音がダイレクトに伝わってくる一方で、少し潤いに欠ける音だという印象も受けた。難しいね💦
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