「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」(IMAX3D字幕版):兄弟仲よく孝行つくす
監督:ジェームズ・キャメロン
出演:サム・ワーシントン
米国2022年
長年の疑問あり。一体つまらない映画を最新の素晴らしいテクノロジーによる上映方式で見れば面白くなるだろうか? どんな方式を使おうとそもそも映画自体がつまらなければつまらないし、面白いものは変わらず面白いはずだ。魔法のように変わるはずはないのである。
しかし、この『アバター』の十数年ぶりの続編を見たことで、私は間違っていたのを思い知ったのだった。
そもそも『アバター』1作目が3Dブームを巻き起こした時に、私は2Dで見た。なぜならひねくれ者だったからである💥
その反省及び、「ストーリーはどうしようもないけど映像は素晴らしいので映画館で見るべし」という感想を複数見かけたので、プラス1100円を奮発して、3D・IMAX・HFRで鑑賞した。3Dは数年ぶり、IMAXに至っては初体験だ。(HFRについてはよく分かりません(^^ゞ)
見た結果、3分の1はアトラクションみたいな映像、次の3分の1は聞き分けのないお子ちゃまたちの暴走(目を離すとドア開けて外に出てしまう3歳児風)、残りは捕鯨と戦闘シーンだった。
久しぶりに見た3Dは立体感がすごくなってて驚いたがいかんせん長い💨 展開のない映像美部分もかなりの長さで、美しくても正直退屈してしまった。
とはいえその映像美が補強されてなければ、この映画はさらに退屈で陳腐なものだったろう。それが映像技術によって少しはマシになったのだ。これこそ1100円分テクノロジーの勝利である。
テクノロジーばんざいヽ(^o^)丿
そして技術は令和最新だが、キャメロンの頭の中は昭和……どころか明治・大正だった。床の間の前に父親がいて実子と他所から預かった子ども達が「お父さま」と正座する。母は半歩下がってサポート役。支配と絆は紙一重である。(母が常に「家」の中にいるのに注目せよ)
それなのに子どもたちは暴走、女たちは最初から協力せずにいがみ合う。困り顔の父親二人が「まあまあ」ととりなす場面もなんだかなー。そんな家長の苦労もつらいよ状態が描かれる。
加えて、「父」が命じて、涙流してた「母」が戦士に変わる場面はもう見ててコワくて泣きそうになっちゃった(><) 強き女の末路はこんなものか。
監督の父×息子関係へのこだわりはかなり大きい。主人公は二人の息子がいて、さらに大佐(元・大佐か)とも疑似父子関係にもあり、それにどう対処するかを全編引っ張っている。
しかし一方で、キリの存在は謎だ。父親が誰かなんてあれほど遺伝子操作ができるのなら、DNA調べて一発で判明するはずだが父×娘関係は放置なのか。
生命の樹に接触して発作起こして、確か「もう一度やったら死ぬ」みたいなこと言われてたのに、二度目があったのがなんでもなかったというのもよく分からない。それとも3作目以降に詳しく語られるのだろうか。
しかし語られるとしても、もうなんかどうでもいい気分になっちゃった(゚∀゚)アヒャ
そもそも基本設定が不明瞭かついい加減である。前作から残留する研究所はどうやって維持しているのだろうか。パンドラに常駐してた企業は一社だけで13年前にいなくなって補給もないと解釈してたけど違うのか?
で、「捕鯨船」が唐突に現れて驚いた。「捕鯨」を操業する企業は今までどこにいたのだろう。パンドラ上にまだたくさんあるのかね。
などなど文句を連ねたが、まだ続いて全五部作になる予定らしい。森→海→❓と場所を移してまた「対決」になるのだろうか。次は砂漠で石油か鉱物掘るのかなあ……でもそれじゃ『デューン』では(・・;)と思ったらどうやら火山が舞台になるとのこと。
ということは「火」の映像美をたっぷり見せられるということだろうね。
なお、キャメロンは来日時にイルカショーを見せられ、大人しく見せられていたのを批判され、さらにコロナに感染してしまい米国でのプレミアに出席できず、そんな苦労したにもかかわらず、日本は興収成績の第一位を取れなかった唯一の国となった。
もう次は来てくれないよー💣~*
「🎵遂には身を立て ナヴィをもすくう 手本はジェイク・サリー」
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