「グッド・ナース」:死んだ患者が見たものは……
監督:トビアス・リンホルム
出演:ジェシカ・チャステイン、エディ・レッドメイン
米国2022年
ネトフリ作品限定公開で鑑賞。
米国で実際に起こった、なんと被害者が多過ぎて総数不明⚡という前代未聞の看護師による殺人事件を映画化したものである(原作はノンフィクション本)。
見どころはジェシカ・チャステインとエディ・レッドメインのアカデミー賞主演賞獲得者の共演だろう。
ジェシカ扮する看護師は二人の子どものために熱心に働くシングルマザー。持病があるので常に健康に不安を感じている。そこで新たに雇用された男性看護師と意気投合、職場の内外で助け合うようになる。
ところが❗病棟で入院患者の不可解な急死が発生……。
これまでは強力な人物の役が多かったので、ヨレヨレして疲れた役柄のジェシカは珍しい。さらに内奥を全く窺わせず、表層だけでシリアルキラーを描き出すエディの演技は一見の価値あると言える。現在でも犯人が大量殺人を行なった動機は判明していないらしい。わけの分からないものをわけを分からないものとして演じるのは相当に難しいはずだ。
不出来な映画では「登場人物が何考えているのか分からん❓」というのがよくあるが、それとは全く別の次元である。表面はツルツルして摩擦がなく好人物なのに、中身は真っ暗で不明というヌエ感を的確に演じている。
よき同僚にしてよき友人が不可解な犯罪を行なっている恐怖を、二人の演技を中心にじりじりとあぶりだしていくのはお見事だ。
そちらに重点がかかっているので、病院さらには医療業界の隠ぺい体質など社会問題的な面はやや薄めになっているのは致し方ないか。それでも捜査に来た警官に対して「来るな」と言うシーンがあって、かなりの権力だと驚いた。
そういう社会的にも問題ある💀ネタだからこそネトフリでしか映画化できなかったのかしらん、などとうがった見方をしちゃったりして……(^^;
問題は室内場面が暗くて非常に見にくかったこと。最初は演出でわざとやってるのかと思ったけど、ネトフリ作品ではよくある事らしい。
某シネコンで鑑賞したが、最初貸し切り状態でビビった(@_@;) 後からカップルが入って来たが向こうも最初貸し切りと思ったらしい。結局観客3人で終わった。
とはいえネトフリ未加入の私のためにこれからも劇場公開お願いします(^人^)
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