「リコーダーによる17、18世紀のイタリア音楽」:雨の上野に力限りの縦笛が響くのだ
演奏:太田光子ほか
会場:上野学園1507教室
2023年3月18日
上野学園古楽研究室主催のコンサートということで、校舎の15階まで上がって行った。太田光子を初めとするリコーダー3人+ガンバ+チェンバロという組み合わせで、前半ルネサンス期、後半はバロックの作品というプログラムである。
冒頭はフォンターナのソナタで開始。太田氏のソロが冴えまくる。
その後はルネサンス当時の誰もが知っている流行り歌を最初に演奏して、続いて別の作曲家が変奏曲にした作品をやるという趣向。これも面白かった。
3番目に登場したチェンチ作歌曲「逃げろ逃げろ、あの空から」を元にしたマリーニのソナタ。これを聞いたら、なんだかTVドラマ『グッド・ファイト』のテーマ曲が似ているような気がしたのだけど、気のせいですかね(?_?) こちらもリコーダーを使っているためかもしれないが。元の歌詞もドラマの内容に合っているような。(器楽演奏だけど、曲ごとに歌詞の解説をしてくれた)
休憩後は一転してバロックモード。サンマルティーニはヘンデルのオペラのオーボエ奏者だがリコーダーも吹いたそうな。A・スカルラッティで3人リコーダーを吹きまくった後は、ヴィヴァルディのフォリアに突入。ヴァイオリン2人のところをリコーダーで演奏ということで、16小節の変奏が20回展開するその間、力の限りに吹き続けねばならぬ。
は、肺活量が~(~o~)
太田&浅井愛コンビの力投ならぬ力奏に感動であった。
途中でハプニング発生⚡ 櫻井茂のガンバの弦が切れそうになり、なんと客の目の前で弦の公開張り替え作業を行うという一幕があった。
「まるでサキイカのよう」とヨレヨレに裂けた弦を、皆で感心して眺めましたよ(^^;
さて会場は校舎の15階にある練習室兼教室?なのだろうか。そもそも校舎への入口が分からず(生徒の玄関口とは異なる)、私も含めて門番の守衛さんにみんな尋ねてたもよう。ご迷惑ですいませんでした~m(__)m
ガラス張りの部屋で見晴らしが素晴らしい。この日は、普段ならば冴えない灰色の低層ビル群が雨にけぶって風情ありげに見える。遠くに浅草名物の金色の✖✖✖があり、スカイツリーはどこかと思ったら半分雲に隠れていた。
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