「戸谷成雄 彫刻」
文化果つる地埼玉で数少ない文化施設である県立近代美術館。今期の企画展を始まってすぐの時期に行ってきた。
これまで全く知らなかった人なのだが、秩父にアトリエがあって主に木を素材にした彫刻家とのことである。
木材をチェンソーで削ったり、作品の一部を燃やしたりした大掛かりな作品群が代表作のようだ。「木彫」というイメージを超えている。
1980年代、海岸に角材などでできた造形物を幾つも並べて一斉に火をつけるというパフォーマンスの記録映像があった。夕方から夜にかけて炎の光景が美しい。
素材は他にも色々あり、石膏を使った作品が軽さが感じられて興味を引く。ポンペイに題材を取った棺のような初期作品はなかなか迫ってくるものがある。
⬅こちらは地下のスペースにデンとすえられた巨大な立方体。細い隙間が幾つも走っているがそこを覗いてもほとんど中を窺うことはできぬ。
しかし上から見ると全く異なるイメージが出現する--⬇
木製の巨大な象(というよりマンモスか)があってかなりの迫力だった。遠目にはワラのように見える表面は照明によってかなり印象が変わりそう。巨大すぎてスマホで撮るのをあきらめたが、一見の価値はある。
人によって好みは違うだろうけど、私は木彫の奥の奥へ達しようとする作品よりも少し外れたものの方が多彩なイメージが感じられて面白かった。
館内はほぼ貸し切り状態でしたよ💦
常設展は私が行った時期、模様替え中で休止期間(=_=) 地下ではグループ展を一つしかやってなかったのでそもそも人が少なく静かだったせいもあるだろうが……。
埼玉県民はもちろん県民でない人も見に行きましょう(^O^)/
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