「ルソン・ド・テネブル第一回演奏会」:雨の総武線無情
キリスト教の受難節に伝統的に演奏されたという「ルソン・ド・テネブル」、この時期に実際に聞いてみようという演奏会である。昼の部はイタリアとベルギーからドゥランテとフィオッコという作曲家の作品がだったらしいが、根性がないためパスして夜の部のフランス編だけ聞きに行った。
しかし雨は降るし、ただでさえいつも混んでいる総武線はトラブルでしばらく止まっていたらしく、遅れた上に人がギュウ詰めになっている。結局2本見送ってから乗った。
会場につく前から既にエネルギー激減状態だー⏬
夜の前半はF・クープラン。合間に他の作曲家の器楽を挟むという構成である。彼の「ルソン・ド・テネブル」は録音は多く出ているけど、なかなか実演で聞く機会は少ない。通常はソプラノ(またはカウンターテナー)で歌うのが多く、プログラムでもそのように記載されていた。しかしなぜか開演前に突如音楽監督の村上惇が現れ、急きょ第1ルソンのみ彼が歌うことになったというグチまじりの告知があったのである。
テノールというのは珍しいけど、実際聞くと何やらより濃密な味わいが感じられた。突然の代打ご苦労さんです。
どうなるかと思ったら「第3」では「第1」で予定されていたソプラノの人が無事に復活していた。何があったのか(?_?)
後半は歌手交代してシャルパンティエ作曲のルソン。闇に沈み込んでいくようなクープランに比べて、こちらはリコーダー2本(宇治川朝政&井上玲)が加わったせいか華やかな響きがあった。
器楽演奏されたマレの組曲も良かった。前半から唯一通しで参加していたガンバの平尾雅子はさすがの貫禄である。
会場は残響が少ないと言えるか(?)。歌手の声がダイレクトに客席に届くような印象である。それだけに歌う方は難しいかもしれない。
タイトルに「第1回演奏会」ということは毎年やるのだろうか(^^? 第2回もやるなら聞きたいもんである。
帰りはホームを間違えて「東京行き」に乗ってしまった。仕方ないので大人しく東京駅まで乗って行った。しかし東京駅の乗り換えは渋谷と同じくらいに魔窟であった。やはり総武線に祟られている💀
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