「インフルエンサー・コレッリ」:肖像を演奏する
アルテ・デラルコ室内楽シリーズ3
演奏:若松夏美、鈴木秀美、荒木優子、上尾直毅
会場:としま区民センター小ホール
2023年7月9日
ナツミ&ヒデミプロデュースによるシリーズ、1回目のヘンデルを聞いた。(2回目はどうしたんだっけ?)
3回目の今回はチラシによれば「みんな知らずにイイネしてる」というコレッリ特集だ。
と言っても、プログラムの全8曲中ご本人の曲は3曲だけ。他は弟子や彼に影響を受けた同時代作曲家の作品だった。
ジェミニアーニとボーニ(初めて聞いた)についてはコレッリの弟子である。テレマンは「コレッリ風」なんてトリオソナタを作っていたとは知らなかった。そしてクープランは当然「コレッリ讃」が来る。
こういうテーマのプログラムだと普通、ラストはラ・フォリアで盛り上がって終了……というのが定番だと思うが、なんとこの日はコレッリ作品では登場せず、ナオキ氏弾くパスクィーニの鍵盤曲で登場するだけであっさり通過したのには驚いた。
「コレッリ讃」では4人に加え朗読にミドリ氏が特別出演。これはもしかして婦唱夫奏となるのでしょうか(^^;ゞ おっと⚡そうなるとナオキ&ユーコについては婦奏夫弾。(意味不明)
当人の作品についても、ヴァイオリンソナタをナツミ氏が楽章ごとに様々な作曲家ヴァージョンの装飾を入れて演奏するなど、構成が凝っていて面白かった。
コレッリ自身ではなく、他人が影響を受けた曲を取り上げ外郭をなぞっていくことで、彼の肖像が立ち上がっていく--このプログラムを考えた人はスゴイ✨と感心した。
なおアンコールはさすがにコレッリでした(^^)
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