「イタリアへの憧憬」:ロンドンより愛をこめて
18世紀ロンドンのイタリア趣味
演奏:鷲見明香ほか
会場:今井館聖書講堂
2023年8月11日
なぜか18世紀ロンドンで横溢したイタリア趣味。かの地で人気だったイタリア人演奏家・作曲家についてはよくコンサートのテーマに上がるが、誰を取り上げるかは様々でネタは尽きない。
この日は定番コレッリ、ジェミニアーニからポルポラやニコラ・マティスはまだしもコスタンツィ、パラディエスとなると一体誰(^^?である。
聞かせてくれたのはヴァイオリン鷲見明香、テオルボ&バロック・ギター上田朝子、チェロ懸田貴嗣、チェンバロ平井み帆という面子だ。
チェロが華麗に活躍しヴァイオリンと掛け合いをするソナタ(ポルポラまたはコスタンツィ)、もはや時期的にはプレ古典派か?当時の新しい奏法に挑戦したというチェンバロ曲(パラディエス)など面白かった。
ヴァイオリン中心の曲ではコレッリのソナタ10番で決まりかと思ったら、最後の最後に今回唯一の英国人リチャード・ジョーンズの作品が来た~~っ⚡である。楽器のトラブルがあったそうだが、そんなことも感じさせずテンポの速い曲を鷲見氏が弾きまくり、作品と渡り合うという感があった。参りましたm(__)m
彼女は曲によって弓を変えていましたな。また、上田氏のバロックギターとテオルボの交換タイミングも興味津々だった。もちろん「んー、今朝の気分はテオルボにすっかな」ということではなく、ちゃんと考え抜かれているのであった。
奏者と作品が適材適所--しっくりかみ合ったコンサートだった。
小さな会場は満員御礼で入りきらず、予備椅子まで出る騒ぎとなった。
自由席でチケット売り切れでしかも予備席も並べているのに、複数の椅子にチラシやパンフを置いて場所を取っていた人がいたのには驚いてしまった。しかもそこに人がギリギリにでも来ればまだしも、前半終わっても結局誰も来なかったという……。
いい加減にしてほしいぞ(`Д´)
さて、この会場は初めて行った。場所は少し前に行った五反田のホールよりはずっと分かりやすい(距離も若干近い)。
周囲は素敵なデザインのマンションが幾つもあって、さすが埼玉の畑をつぶして建てるようなマンションとは一味ふた味……十味ぐらい違うと感心した。
道の途中に出版社のフレーベル館があり、玄関にアンパンマンの像が立っていた。小学館が売り上げで建てたというドラえもんビルならぬ、アンパンマンビルかっ💸
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