「A.チェスティ生誕400年記念演奏会」:両天秤は難しい
オペラでたどる作曲家・聖職者の肖像
演奏:ディスコルシ・ムジカーリ
会場:豊洲シビックセンターホール
2023年9月6日
このグループのコンサートにはバルバラ・ストロッツィの生誕400年記念に行ったことがある。
今回のチェスティはトスカーナ出身で17世紀中ごろに活躍し、作曲家と聖職者という二足の草鞋を苦労して履き続けた人物である。その生涯をオペラ作品でたどる。
前半は5作品から一曲ずつ、後半は名作とされる『金の林檎』から抜粋がドーンと演奏された。間に主催者の佐々木なおみの詳細な解説が挟まるという構成だった。
子どもの頃から音楽的才能を発揮し有力者に認められるも、教会に所属している身分では世俗作品を演奏したり作ったりするのは問題ありとされたらしい。当時は聖俗の均衡を取るのは大変なようだ。
聴きごたえは大いにあった。彼のオペラ作品を通しで見て(聴いて)みたくなった。もっとも大昔に『オロンテーア』は見たことがあるけど。その時はどんな作曲家とかは気にしてませんでしたな(^^ゞ
代表作『金の林檎』では阿部早希子のソプラノ力がアリアで大いに発揮された。器楽勢も手練れが多く万全の演奏。
しかしあらすじ読むとこのオペラ、ストーリーに直接関係ないキャラが12曲も歌うというのはどうなのであろうか。当時のエンタメ系か🌟
この時期コンサートが多かったせいか、会場の大きさの割に客があまり多くなくてちと寂しかった。内輪の方が多いようだった。
| 固定リンク | 0