「フランス・バロック 悲劇の女性たち」:時代を超えて!嘆き恨みつらみ
古楽21世紀シリーズ7
会場:東京オペラシティリサイタルホール
2024年2月10日
寺神戸亮をはじめとする4人の奏者(前田りり子、上村かおり、曽根麻矢子)がメゾソプラノの湯川亜也子をゲストを迎えて、18世紀前半フランスの器楽曲と女性を主人公にした悲劇的な歌曲を取り上げた。
作品はラモーとルクレールのオペラ、モンテクレールのカンタータから選ばれている。どれも神話・伝説に登場する女が意中の男に裏切られて感情を爆発させるような内容である。まさに悲劇の中で女たちの恨み節が炸裂する⚡
特にモンテクレール「ディドンの死」は超が付くくらいの熱唱であった。
ルクレールの「シラとグロキュス」は王太子の婚礼祝いに一曲だけ歌劇を書いたという珍しいものだった。当時バイオリンの名手として知られる作曲家本人が演奏したそうで、寺神戸氏が彼になり代わって刺激的なフレーズを弾きまくった。
湯川氏は北とぴあ音楽祭のバロックオペラに数回出演しておなじみである。大柄で声量があり舞台映えもするので、古楽に限らず今後も活躍が期待できそうですね(^^)
ただ役に憑依するような歌唱なので好き嫌いは分かれるかも。
一方、器楽曲ではラモーのコンセールは楽器群が融解していくようなイメージにとらわれた。もう一曲はクープランの「諸国の人々」から「ピエモンテ人」。生で通して聞いてみると改めてかなりの長さを実感(+o+) 踊りながら聞くのがいいですかね。
アンコールはモンテクレールの同じ作品から、こちらは打って変わって陽気な女漁師(?)の歌だった。
この「古楽21世紀シリーズ」7回目ということだが過去に3回行っている。当初は石橋メモリアルホールでやってたんだけど……😑
こちらは第1回に行った感想。やはり「諸国~」が「長い」と書いている。進歩してません(;^o^A
また次回もよろしく。
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