実録女の肖像・その2「キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱」
監督:マルジャン・サトラピ
出演:ロザムンド・パイク
イギリス2019年
WOWOW視聴
キュリー夫人と言えば子どもの頃に偉人伝で読んだなあ、ぐらいの知識で見てみた。
頑固、不愛想、妥協を知らず、研究一番、愛してはいるが夫は二番2️⃣……。
えー、こんな人だったのかと驚いちゃう。偉人伝とは程遠いような人生である。これほど不倫スキャンダルや誹謗中傷にまみれていたとは知らなかった。お子ちゃま向けの伝記本にはとても書けません。
しかし、そんな常道外れの女性だからこそロザムンド・パイクは好んで演じているようである。以前の作品で実在の報道カメラマンに扮した時もそんな印象だった。
全体の構成としては、彼女の研究の功罪を示す後世の史実の場面(放射線治療とかヒロシマなど)が中途で突然挿入されるのにはとまどってしまう。
考えてみると、キュリー夫人でさえこれなのにオッペンハイマーの伝記映画で何も出てこないというのは確かに問題かも。
とはいえ音楽の使い方も突飛で、イメージ映像のようなものも出てくるし、最近の伝記ものはこんな感じなのが流行りなのだろうか。
とりあえず子どもの頃に「世界の偉人」を読んで終了したような人に推奨したい。
アニャ・テイラー=ジョイが娘役で特出している。
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