「Saltburn ソルトバーン」:萌えるが勝ち
監督:エメラルド・フェネル
出演:バリー・コーガン
イギリス・米国2023年
アマプラ視聴
米国で中ぐらいヒットしたと思ったら、なぜか日本ではあっという間に配信スルーになってしまった一作。しかも配信開始当初、検索できない見つからないと騒ぎになった。劇場公開したら女性客中心に結構入ったのではないかと思うのだが(?_?)
頑張ってオックスフォード大学に入ったはいいけれど😑……という貧乏学生、周囲の金持ち子弟になじめず友人もできない状態でクサっていた。しかし魅力たっぷり人気者✨の名門貴族の息子と知り合い、誘われて夏の休暇を実家で過ごすことになる。
あまりに豪華なお城(~o~)に目もくらむが、どうもその息子は過去に同じような「友人」を連れてきては、一家で半ばバカにしながら観察するのを繰り返しているようなのだ。ロザムンド・パイクの扮する母親が微妙にイヤミ。
この鼻持ちならない一家が彼を珍獣みたいに見るのは『ゲット・アウト』ぽく、広大な庭園の迷路は『シャイニング』を思い起こさせる。
しかし一番の影響は『ブライズヘッドふたたび』(原作は未読です(^^;ゞ)ではないか。巨万の富を持ちながらあまり幸せそうでもなく、一方魅力的でもある貴族一家の悲劇を目撃する--というような話になるかと思ったら、途中でグイと方向転換してしまう。
えっ、そっちに転がっていくのかと驚いた。終盤はひたすら強引な力技で展開する。
ラストシーンに至ってはこれが主人公の望んだものなのかと困惑した。それともメイドが主人公の某映画からの引用かな。あっちは踊ってはいなかったけど(ーー;)
どうでもいい場面に時間をかけて描写している割には肝心な部分は手抜きかスルーなので、一体彼が何をしたかったのかよく分からない。それどころかどういう人物なのかも理解できなかった。大体にして冒頭と後半、主人公の人格変わりすぎじゃないの。
と思ったらフェネル監督の前作『プロミシング・ヤング・ウーマン』についても同じような事を書いてたので、どうも私とは相性が悪いということだろう。
ただバリー・コーガン(キオガン?)やジェイコブ・エロルディを初め役者たちの魅力は充分発揮されているので、萌えたい人💗は見るが吉である。
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