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2024年7月 5日 (金)

「ミスター・ベイツvsポストオフィス」

ミステリーチャンネルにてドラマシリーズを見た。今年の1月に英国で放映され社会に衝撃を与え、日本でも報道された問題作だ。
富士通が作った郵便局システムの欠陥により、多くの郵便局長が不正経理を行なったという疑いをかけられる。その数なんと3500人。

身に覚えがなくとも消え失せた収益の差額を支払った者もいるが、700人が有罪となり収監されたのは約230人。そして自殺者4人まで出る。
ベイツは元郵便局長で引退生活を送っていたが、真相を追及し被害者555人をまとめて英国郵便(ポストオフィス)を訴えた代表だ。事件が起こってから20年経った今も係争は続いている。

題材は社会問題だが、それぞれの局の家族との愛情や地元との繋がりに重点を置いたヒューマンドラマとなっていた。
ベイツ氏が引退後に引っ越して住んでいるウェールズの自然が、あまりに美しくて魅力的。行ってみたくなった✨

英国の郵便局は日本の民営化のモデルにしていたのだろうか? 店舗の半分は郵便局で残りのスペースで局長側がカフェや手芸用品店などを個人営業するという形式を取っている。
従って収支が合わないと店の方の従業員を疑ったり疑心暗鬼になる。さらには不正を行なったとして店もろとも封鎖されたりということも。一方的にかけられた疑いを晴らすまでには局長とその家族は塗炭の苦しみが続いた。

原因は英国郵便が採用したオンラインシステムで、富士通が納品管理運営するというもの。「フジツー」は欧州全体に食い込んでいるグローバル企業として紹介されている。
最初のうちは収支が合わないのを「そんな問題はあなたの所だけだ」とウソついたり、メンテナンスも行わず放置していた。

英国郵便が行なった警察まがいの強引な対応もひどいが、フジツーは最終的にはエラー隠ぺいだけでなく、個々の局に夜な夜なリモートアクセスして収益の数値を改ざんしていたという疑いも出てくる(-_-メ) これって犯罪じゃないの。

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