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2024年11月22日 (金)

「マドリガル・コメディ」:笑撃の動物コーラス隊

241121 愉快!!痛快!! ルネサンスのコメディ!!
北とぴあ国際音楽祭2024
演奏:ラ・フォンテヴェルデ
会場:北とぴあつつじホール
2024年11月5日

マドリガル・コメディ何か? イタリア古典仮面喜劇コメディア・デラルテの定番キャラクターが登場する音楽劇--ということでいいのかな。以前に藝大プロジェクトでやった時はそういう風に理解した。

このコンサートではバンキエリの作品を2作上演。おなじみの歌手7人がバロックハープ(伊藤美恵)と共に歌った。
「老年の乱心」は定番キャラクターによる簡単なストーリーがあるもので、老人が娘を知人の医者のヨメにやろうとするが、彼女には恋仲の青年がいて……というこれまた定番な設定である。
後半の「謝肉祭最後の木曜日、楽しい夕べの宴」はめでたい宴に集まってくる村人やら貴族やら様々な人間のバカ騒ぎを描く小曲集。さらには賑やかに動物たちまでもやってくるという次第だ。

演劇の形式を取らず、完全に多声の合唱によって歌手たちがその場面を描いていく。しかもそれはくだらなくてバカバカしい諧謔の極みである。ルネサンス期のヴェネツィアの古典芸能という、設定にしてもキャラクターにしてもある意味ローカルの極致みたいな世界であるが完璧に構築しているのはすごいと感心した。
こんなことができるのは国内ではラ・フォンテヴェルデだけに違いない💖

日本語ナレーションを担当した谷口氏は色々と笑わせてくれてご苦労さんでした。小笠原氏の「重鎮」ぶりも見もの(聞きもの)であった。
なお、アンコール最後の最後の「ミャオ」が可愛かったです(ΦωΦ)

フキダシ付き字幕+イラストが演目にピッタリで面白くて効果的だった。でもステージの壁の形状と素材のせいかぼやけた色になってしまったのは残念である。


今年の北とぴあ音楽祭は、オペラが守備範囲外のモーツァルトなので私はパス。これが唯一の鑑賞である。

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