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2025年1月19日 (日)

これも見たぞドキュメンタリー編・その2「ビヨンド・ユートピア 脱北」

監督:マドレーヌ・ギャヴィン
米国2023年

見る前から気が重かったドキュメンタリー映画。北朝鮮からの亡命希望者を手助けする韓国の牧師と、実行する二組の家族に密着する。特に5人家族の方の行程は中国→ベトナム→ラオス→タイ……と東南アジアの密林をぬけていくなど壮絶の一言。船で直に韓国に行くのはダメなのか🙄と思った私は無知であります(*_*;

とはいえ全体には淡々とした調子で進み、下手に緊張や感動を盛り上げたりはしない。
恐ろしいのは亡命者を見つけたブローカーがおばーさんと子連れの家族じゃ売春組織には売れないから、牧師の方に連絡してくるという件りだ。要するにどうすれば一番金になるかどうかということらしい。コワイ💀

終盤、高齢の母親が北のことを語る部分が洗脳が解けていないと評判である。むしろその後半で今まで米国人は鬼だと教えられてきたのに、目の前にいる取材者たちが優しいのに戸惑っている様子が内心の葛藤を表していて、泣けてきてしまった(T^T)

以前、亡命してきても韓国社会になじめない人もいるという話を聞いたことがある。あの一家の幸福を祈る。

作中で北の実情について「一つのメディアしか存在せず同じことしか報道しない」とナレーションが入ったが、メディアの数はたくさんあってもみな同じことしか報道しない国というのもあるからな……。

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