「罪人たち」:悪霊の盆踊り
監督:ライアン・クーグラー
出演:マイケル・B・ジョーダン
米国2025年
♪チャンチャカチャンチャン♪
夜更けに勝手口からゴミ捨てに外へ出ると、威勢のいい音が聞こえてくる。
「盆踊りの練習か?」
いくら町はずれとはいえこんな時刻である。一体どこのどいつがやっているのか。つい音のする方向を覗き込んでみると……。
「で、出たぁ~👻」
あわてて家の中に戻りドアをピシャリと閉めて鍵をかけた。
時は1932年、第一次大戦で従軍していた黒人の双子の兄弟が、シカゴでヤバイ金を稼いでミシシッピの故郷に戻ってくる。そこで酒場をやろうと友人縁者を誘って準備を着々と始める。
さらに二人の若い従兄弟は厳格な牧師の息子ながら才能あるギタリストで、彼にも声をかけるのだった。
そもそも、いずれの宗教かを問わず厳格な信仰の下では酒と並んで音楽は正気を失わせるものでありタブーとなっている。そこに悪魔が付け入るスキがある。
気付けば死ぬまでに聞き終えることができるのか分からないような巨大CDボックスセットをポチってしまい、後悔してももう遅い。届いた箱を運び入れ、置き場所をなんとか見つけ出しては一安心し、また新たな獲物を探して--。
ん? そういう話でははない(>O<)
音楽🎵酒🥃ダンス💃が時空を超えて炸裂し、なぜか吸血鬼はびこるホラー話へとつながっていく。コワいものが登場するが、全て音楽がらみなのが面白い。そして差別と搾取の深層へと誘う。
その、時代が入り乱れるダンスシーンにまず目を奪われるが、民族対抗歌&ダンス合戦にも驚いた。「ロッキー・ロード・トゥ・ダブリン」には笑ってしまった😇
ホラーは苦手なので見ててギャーと叫びたくなり、座席の上で落ち着かず逃げ出したくなった。しかし最後にはなんだか悲しくなってしまった。仲間はいなくなり、肉親とは絶縁し、壊れたギター握りしめて、それでも故郷を捨てて行くしかない。悲しいではないですか。そしてその背後には音楽の悪魔が存在する。
それにしてもよくこんな話を考えたものよ。監督・脚本のライアン・クーグラーには驚かされた。
双子役でマイケル・B・ジョーダンはファンには二倍増しのサービスか。ギターを弾きまくる若者役のマイルズ・ケイトンは才能あり。その他意外な人物のゲスト出演も。
この時代の音楽的背景についてはP・バラカンあたりに話を聞きたいところだが、でもホラーは見ないだろうな……。
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