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2026年4月

2026年4月25日 (土)

「ウィキッド 永遠の約束」(字幕版):魔法と詐欺の区別はつかぬ

監督:ジョン・M・チュウ
出演:シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ
米国2025年

一作目(というか前編)と『オズの魔法使い』を直前復習して見に行った。もう忘れかけてた。
結果は「前作の方が面白かったなー」派に一票であった。キャッチーな曲がなかったし、長くて盛り上がり損ねているような印象。グリンダが鏡を幾重にも通り抜ける場面は新曲らしいが、映像に気を取られてしまいよく覚えていない💦

さて、幕を開けてみればグリンダはオズの光り輝く広告塔、エルファバはオズの体制に立ち向かうテロリストとなって嫌われ者となっている。さらに某王子が絡んで三角関係も勃発しているじゃありませんか。
それほどにビックリな展開なのに、後半は『オズの魔法使い』とのつじつま合わせに汲々としているようなところがある。特にカカシについてはかなり無理があるんじゃないの?などと思ったり。
またエルファバの妹の顛末についても、「えー😕そんなんありか」的な感想を抱いてしまった。グリンダはやっぱりひどいヤツではないか。

前編のきっちりした起承転結の盛り上がりぶりに比べ、今回はそれを持続できずに残念であった。舞台版はもっと短いんだって? 確かに長けりゃいいってものではないわな。
そもそも舞台のミュージカルというものでは前半に盛り上がるのが定番らしい。それを映画に持ってこられてもなー。
というわけで、グダグダ感をぬぐえぬままに終了した。残念である。

ご近所のシネコンで夕方の回の字幕版に入ったら、一番大きなシアターなのに客が3人しかいなかった(ーー;) 吹替版もあるとはいえ……。洋画の未来は暗いのか。
しかも設備が古いところなので、画面が暗くて参った。やはり都心の新しめの映画館に行かないとダメなのかな。


ところで、最近になって斎藤美奈子の『挑発する少女小説』を読んだ。すると『ウィキッド』は往年の少女小説(『若草物語』『赤毛のアン』など)の要素をかなり引き継いでいるように思えた。
その要素とはまず、

(1)主人公の多くは「みなしご」である。
→エルファバは親に見捨てられて孤児同然。グリンダも寮制の学校に入ることで親から切り離される。
(2)友情(同性愛)が恋愛(異性愛)を凌駕する。
→これは一致度が高い。
(3)少女期からの「卒業」(成長)が用意されている。
→そのまま。
(4)主人公は皆「おてんば」な少女である。
→これは当てはまりそうにない。
かつての少女小説は昔のジェンダー規範を飛び越えようとした少女たちを描いてきた。しかし「ウィキッド」の二人は違う……のか? よく分からない。

とはいえ、19世紀後半から20世紀前半を最盛期とする少女小説というジャンルを今に引き継いでいるのは確かなようだ。

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2026年4月 8日 (水)

「幻想文学怪人異人列伝」

260408 国書刊行会編集長の回想
著者:磯崎純一
筑摩書房2026年

サブタイトルにある通り、編集者が澁澤龍彦から山尾悠子まで担当した様々な文人たちのエピソードを綴ったものである。担当した書籍・全集は1984年の『フランス世紀末文学叢書』から2023年『アーサー・マッケン自伝』まで、約40年間に渡る。
『肉体の死と悪魔』とか『日本幻想文学集成』など当時(一部で)話題となった懐かしい書名が頻出する。

全集については小説家や評論家に編者として作品選択や解説を割り当てて担当してもらう。とある人に依頼したら、他巻の担当になっていた橋本治や須永朝彦(二人ともまだ若い頃)と一緒にされたくないと断られたことがあったという。
--などという興味深いウラ話も色々とあり。

個人的には松山俊太郎、須永朝彦の章が興味深かった。松山はあまりに「怪人」過ぎる、こんな人物がいるのか💥という印象だ。
彼の『奇想礼賛』は買ったはいいけど積読となっている。すみませーんm(__)m 読みます。

須永朝彦はお懐かしや!てな印象だ。彼が関わった新書館の本はよく目にしたし何冊かはまだ持っている。しかし実際にはその活動は多岐にわたっていた。
「この摩訶不思議な作家から感知していたあのクィアな肌触り」それに魅せられた著者は長く付き合い、彼の死、さらにその死後のことまで綴っている。それはかつての〈幻想文学〉の栄枯盛衰に重なるようである。

私も年寄りになった証拠か、当時の幻文系ファンダムの熱気なども思い出したりした。今でははるか遠い記憶だ。

国書刊行会という出版社は全く異なる二種類の本を出していて、以前から果たして「同じ会社とは信じられない」などと疑ったものだ。しかし最終章では就職してから初代社長との因縁を描いており、会社の由来を読んで納得した。

文中に「弥縫策」とか「筺底」などという読み方も意味も分からない単語が出てきて焦った。お恥ずかしいっ💦


なお奥付の著者略歴を見ると、別名で古楽関係書に執筆者として参加とあり驚いた。なるほど国書刊行会から出ていた『古楽CD100ガイド』はそういうことだったのか……。

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2026年4月 1日 (水)

聴かずに死ねるか! 古楽コンサート2026年4月編

個人の好みで東京周辺開催のものから適当に選んでリストアップしたものです(^^ゞ
事前に必ず実施を確認してください。ライブ配信は入っていません。
小さな会場は完売の可能性あり。ご注意ください。

*3日(金)・4日(土)バッハ マタイ受難曲(バッハ・コレギウム・ジャパン):サントリーホール
*4日(土)アンナ・プロハスカ&イル・ジャルディーノ・アルモニコ:トッパンホール
*6日(月)遥かなるブリテンの調べ イギリス音楽二百年(ムジカ・レセルヴァータ):今井館聖書講堂
*8日(水)東京・春・音楽祭「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」展記念コンサート5 峰村茜:東京都美術館講堂
*9日(木)東京・春・音楽祭ミュージアム・コンサート ダウランド没後400年に寄せて(波多野睦美ほか):国立科学博物館日本館2階講堂
*12日(日)フィッリは天を仰ぎ フィレンツェの大詩人リヌッチーニの詩と音楽(井上美鈴ほか):横浜市戸塚区民文化センターさくらプラザリハーサル室
*17日(金)ペルティ 受難オラトリオ イエスの聖墓(小野綾子ほか):日本福音ルーテル東京教会
*19日(日)コレッリ ヴァイオリンとヴィオローネもしくはチェンバロのためのソナタ作品5全曲演奏会 後編(鷲見明香ほか):今井館聖書講堂
*24日(金)バンキエーリ 邸宅での愉しみ 魅惑のプリマ・プラッティカ(小野綾子ほか):日本福音ルーテル東京教会
*  〃   ダンスと音楽でおくる夏の夜の夢 ヘンリー・パーセル 妖精の女王(波多野睦美ほか):ムジカーザ
*25日(土)コンセールによるゴルトベルク協奏曲リリースコンサート(ジュゴンボーイズほか):番町教会礼拝堂
*  〃   3rdアルバムCDリリース記念 ヴィオラ・ダ・ガンバリサイタル 17世紀のヴィオラ・ダ・ガンバ音楽(小池香織&曽根田駿):今井館聖書講堂
*  〃   東京カンタータ・コレギウム第11回演奏会 新たにソプラノ・朴瑛実を迎え、ヘ長調ミサとカンタータ、モテットを歌う: 光が丘IMAホール
*27日(月)Sorrow stay 悲しみよとどまれ 没後400年ジョン・ダウランド作品集(アルモニア・グラーヴェ・エ・ソアーヴェ):南青山マンダラ

NHK-BS「クラシック倶楽部」、月末は古楽ウィークのもよう。

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