「センチメンタル・バリュー」:ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム
監督:ヨアキム・トリアー
出演:レナーテ・レインスヴェ 、ステラン・スカルスガルド
ノルウェー・ドイツ・デンマーク・フランス・スウェーデン・イギリス2025年
結論から言ってしまおう。私のような俗っぽい人間には高踏過ぎた😑 まあ見る前から予想はできたことだけど……。
過去に妻子を捨てた映画監督の父親、演劇の道を歩む姉娘、堅実に穏やかな家庭を築く妹。しかし、母親の葬儀に父が顔を見せたことから日常の小さな波紋が大きな波へと変わる。
姉は才能ある舞台俳優として主役を務めているが、開演直前に逃走しようとして皆が必死で止める。こういうのはコンサート関係では聞いたことがあるけど、演劇でも同じなんですかね(^^? 代役置いといたりしないの?
かつて巨匠と呼ばれた父親が十数年ぶりに映画を撮ろうとして娘に声をかけるのは、才能の枯渇を補うためとしか思えない。しかも映画の内容は自分の母親についてなのだ。当然、娘は断固拒否する。
演劇や映画好きにはハマる題材である。役者たちの好演、慈しむような映像、時折挿入される騙しカット。家から綴られる家族の歴史。既成曲の使い方も印象的だ。
この作中映画がネトフリ作品という設定なのが面白い。よくロゴの使用を許したものよ。
だが、この手の話では年老いた父親と娘が登場して「娘」の方が折れる(父を理解してやる)というパターンが多いのはどうしたことだろうか。そもそも父親と息子とか、母親と娘というのはあまり記憶がない。
偉大な映画監督の母親が突然現れて疎遠な息子に向かって「あんた映画に出て」とか言ったら、どうなるだろうかね。
ということでどうにも気に入らなかったのだった。主要な俳優4人がアカデミー賞候補になったけど、それほどのものかとも感じた。「家」は美しかったけどさ。
アカデミー賞国際長編映画賞獲得、8部門ノミネート。カンヌ映画祭グランプリ。
映画のモデルと俳優という点では互いに食うか食われるかという関係で、非常にバカバカしくて毒々しい『メイ・ディセンバー』みたいなのが気に入っている(感想は書いてない)。
また横暴な父と子ども(きょうだい)の関係を描いたものでは『白い刻印』というのがあった。もう20年近く前に見た映画なので詳しくは覚えてないのだが。
顔ぶれはジェームズ・コバーン、ニック・ノルティ、ウィレム・デフォーという恐ろしいもの。コバーンのコワい親父の重圧に、互いには正反対(長じて警官と大学教授になる)ながら手を取り合って耐え忍ぶ兄弟。その子ども時代が間接的に描かれる。もはやトラウマである。
本作が物足りなかった人には上記2作をオススメしたい。
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