「幻想文学怪人異人列伝」
サブタイトルにある通り、編集者が澁澤龍彦から山尾悠子まで担当した様々な文人たちのエピソードを綴ったものである。担当した書籍・全集は1984年の『フランス世紀末文学叢書』から2023年『アーサー・マッケン自伝』まで、約40年間に渡る。
『肉体の死と悪魔』とか『日本幻想文学集成』など当時(一部で)話題となった懐かしい書名が頻出する。
全集については小説家や評論家に編者として作品選択や解説を割り当てて担当してもらう。とある人に依頼したら、他巻の担当になっていた橋本治や須永朝彦(二人ともまだ若い頃)と一緒にされたくないと断られたことがあったという。
--などという興味深いウラ話も色々とあり。
個人的には松山俊太郎、須永朝彦の章が興味深かった。松山はあまりに「怪人」過ぎる、こんな人物がいるのか💥という印象だ。
彼の『奇想礼賛』は買ったはいいけど積読となっている。すみませーんm(__)m 読みます。
須永朝彦はお懐かしや!てな印象だ。彼が関わった新書館の本はよく目にしたし何冊かはまだ持っている。しかし実際にはその活動は多岐にわたっていた。
「この摩訶不思議な作家から感知していたあのクィアな肌触り」それに魅せられた著者は長く付き合い、彼の死、さらにその死後のことまで綴っている。それはかつての〈幻想文学〉の栄枯盛衰に重なるようである。
私も年寄りになった証拠か、当時の幻文系ファンダムの熱気なども思い出したりした。今でははるか遠い記憶だ。
国書刊行会という出版社は全く異なる二種類の本を出していて、以前から果たして「同じ会社とは信じられない」などと疑ったものだ。しかし最終章では就職してから初代社長との因縁を描いており、会社の由来を読んで納得した。
文中に「弥縫策」とか「筺底」などという読み方も意味も分からない単語が出てきて焦った。お恥ずかしいっ💦
なお奥付の著者略歴を見ると、別名で古楽関係書に執筆者として参加とあり驚いた。なるほど国書刊行会から出ていた『古楽CD100ガイド』はそういうことだったのか……。
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