古楽

2017年8月20日 (日)

「真夏の夜のパーセルの夢」:教会と激情

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歌とヴァイオルのファンタジー
演奏:高橋美千子ほか
会場:日本福音ルーテル東京教会
2017年7月20日

ソプラノ高橋美千子とガンバ4人の組合せ、前回はフランスルネサンス歌曲だったが、この日はパーセルの作品だった。
有名な歌曲と、ガンバ合奏「ファンタジア」集などの中から交互に演奏するというプログラムである。

聞きなれたパーセルの曲も、高橋女史が歌うと一味ふた味違って聞こえる。
特に「薔薇よりも甘く」--これまでは劇音楽の中の曲とはいえ、なんだか不協和音の嵐の中で曲の表情がクルクル変化して取っつきにくくてよく分からんなー、などと思っていた。しかし、彼女の歌唱で聴いて初めてヘンデルのオペラのアリア並みに激情を秘めた歌だったのだと納得した。
途中でドレスのお色直しも含めて、高橋女史は鮮やかに歌姫ぶりを印象付けたのであった。

早逝したが様々なジャンルですぐれた作品を残したパーセル、ファンタジア集も素晴らしい。ナマで聞くとガンバの音が表情豊かに染み入るようだ。

ただ、不満だったのは照明である。教会だから凝った照明など無理なのはわかっているけど、ステージより客席の方が明るいってのはどういうことよ。集中力を甚だしく削がれる。独唱といっても、この日のように歌手が動き回って動作を付けるような場合は特にである。

オペラのようなパフォーマンス入っている舞台は別だが、どうもクラシック系のコンサートって一般に背景や照明に無頓着過ぎだと思う。
音が良いと評判の某ホールなんか、ステージに立つ歌手にうまく照明が当たっていなくて顔が暗くなってしまい、「お化け屋敷か(!o!)」と思ったことが度々あった。最近は改善されたようだけど。
一般ピープルのクラシック離れなど論議するんだったら、曲に合わせて照明変えたり、背景に映像流したりするのを検討してもいいんではないのか。大体にして、コンサート中にステージ見ないでチラシ眺めてる人も珍しくないし。


客席に若い人が多いなーと思ったら、始まる頃に皆ノートを広げて( ..)φメモメモ開始。どこかの大学のレポート課題かっsign03

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2017年8月12日 (土)

バッハ・コレギウム・ジャパン第124回定期演奏会:祝賀ムードで

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世俗カンタータシリーズ9
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2017年7月17日

祝!世俗カンタータ全曲演奏bell……というわけで、今回の公演はいかにもメデタそうという理由から選ばれた管弦楽組曲の3番から始まった。トランペット隊のトップはもちろん常連マドゥフ氏だいヽ(^o^)丿

前半もう一曲は、何のために書かれたのか不明というソプラノ独唱のカンタータであった。歌手は、見る(聞く)のは十年ぶりぐらいのキャロリン・サンプソン。お懐かしやという感じである。
久し振りに見た彼女はすっかり貫禄が付いていて、外見だけでなく歌唱の方も堂々たるものだった。
ただ、このBWV204は歌詞の内容がどうも抽象的でいささか説教臭く、しかも長いon これをずーっと休みなくソロで歌いっぱなしである。聞いてて酔いしれるというよりは、ご苦労様でしたと頭を下げたくなるm(__)mものだった。

後半は領主就任の式典に際し祝賀のヨイショを歌うBWV30a。こちらでは独唱歌手4人がそろい踏み。アルトがロビン・ブレイズ、テノール櫻田亮、バスはD・ヴェルナーで、代わる代わる新領主を褒めたたえる歌を歌う。まこと世俗カンタータ最終演奏にふさわしい華やかな曲だった。

なお、今回はデュエット曲はなかったが、キャロリン&ロビンの組合せではヘンデルのオラトリオの中から選曲した録音が出ている(エイジ・オブ・エンライトメントが共演)。かなり甘甘heart02な感じがよろしいのでオススメであるよ。


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2017年8月11日 (金)

「タブラトゥーラたなばたライブ」:Tシャツ売ってくれ~

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会場:ハクジュホール
2017年7月7日

タブラのライヴに行くのは久し振りである。前に行ったのは2年以上前のようだ。
その2年の間に変化はあったようで、

☆曲間のつのだ団長の喋りが長くなった。
☆みんな走り回らなくなった。

高齢化のせいだろうか、以前は団員全員がステージどころか会場内をぐるーっと走り回ったこともあったのに、それを思うと隔世の感がある。
で、演奏自体はさすがに変化はなし。あ、たまに団長が次の曲の楽器を間違えて持ったりしちゃいましたな(^<^)

定番曲「夜の蟹」とか「新しい自転車」などを演奏のほか、一部、昔のCDに入っていた古楽曲(スザート作曲とか、英国伝統歌)をやったのが却って新鮮であった。
江崎氏の「2本リコーダー同時吹き」も久々に見た気がする。
それからプレゼントコーナーもあり、くじ引き方式で聴衆に怪しげな(?)品物がプレゼントされたのだった。

年齢の高齢化は客席にも及び、アンコールでステージに上がってダンスを踊る人がさらに減っているようだ。ここは若年層に向けてさらにテコ入れが必要なようである。

なお、会場ではタブラトゥーラTシャツを売っていたが、サイズのことで迷っていたら、あっという間に売り切れてしまったsweat01 もっと枚数用意してよ~(-"-)


近くの座席に変なオヤジが座っていて、やたらと身動きして、ステージが盛り上がると身を乗り出したり背を伸ばしたりするのだった。小学生みたい(~_~;) 私は横の列だからよかったけど、後ろの人は迷惑だったろうなあ……ng


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2017年8月 1日 (火)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 8月版

ムシムシムシ……(ーー゛) 湿気で腐りそうです。が、昨年の夏より注目コンサートが多いもよう。

*5日(土)デュファイ祭:淀橋教会小原記念聖堂
*10日(木)哀しきよろこび~フランス古歌を旅する(夏山美加恵ほか):近江楽堂
*  〃   音楽の諧謔~17世紀イタリアン・バロック名曲選(鈴木美登里ほか):日本福音ルーテル東京教会
*19日(土)フランス音楽の彩を楽しむ6(宇治川朝政ほか):近江楽堂
*23日(水)ヴェネツィアへの誘い(La Musica Collana):ミレニアムホール
*24日(木)”フレンチ・カンタータ”の時代の音楽 2 シルセー(横町あゆみほか):近江楽堂
*27日(日)大塚直哉レクチャーコンサート:彩の国さいたま芸術劇場

これ以外にはサイドバーの「古楽系コンサート情報」(東京近辺、随時更新)もご覧くだせえ。

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2017年7月29日 (土)

「ツィマーマンのコーヒーハウス」:タダより嬉しいものはない

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調布国際音楽祭2017
演奏:バッハ・コレギウム・ジャパンほか
会場:調布市文化会館たづくり
2017年6月17日

いつのまにか「国際」が付いていた鈴木優人プロデュースの調布音楽祭、ご当地密着型とはいえ扱うジャンルも増えていた。休日に行ける古楽系の公演はこれか……と行ってまいりました。

「バッハの音楽会へタイムスリップ」というサブタイトルが示すように、和気あいあいとした楽しいコンサートであった。

前半は「3台のチェンバロのための協奏曲」が中心で、3台を担当するのは大塚直哉、海外からのゲストのフランチェスコ・コルティ、そして優人氏であった。録音では珍しくない演目だが、ナマで聞くとなると3人と3台揃えるのはなかなか大変だろうから希少価値である。
共演するのはBCJの面々で安定感ある演奏だった。

間にはバスのD・ヴェルナーによる独唱曲「裏切り者なる愛」、これも3人のチェンバロが交代で順繰りに共演という豪華版flairであった。なんだかやたらヘンデルっぽい劇的な曲だなあ、こんなのバッハ先生にあったっけ(?_?)と思ったら真作かどうか不明なのか。
でも聞きごたえありだった。

後半はご存じコーヒーカンタータである。優人氏は指揮に専念。ソプラノ娘が小林沙羅、バス父がD・ヴェルナー、そしてテノールが櫻田亮だった。
ステージは今どきのカフェ仕様になっていて、器楽の面々はその客という設定である。途中でなぜか「日本珈琲党」なんてビラも登場したりして……sign02

しかし一番の驚きは、櫻田氏がカフェのウェイターとして出現したことだ。そのエプロン姿があまりにハマリ過ぎなので、思わず笑ってしまった(^○^) ご家庭でも、エプロン姿で家族サービスしてるのかしらんなんて思っちゃったですよ。
小林女史は初めて聞いたと思うが、若くてハツラツとした魅力大で、この内容に適任。ヴェルナー氏も頑固オヤジがピッタリだった。
それとフルートの鶴田洋子という人はその前のBCJ定期にも出てましたな。こちらも達者な演奏だった。


会場のあるビルは複合施設で、上階には市役所など公共施設があり、また他に予備校(?)のイベントもあったりして、かなりの人のにぎわいがある。一階のロビーではオープンコンサートもやっていて、ちょうど休憩時間に聞くことができた。しかもスターバックス・コーヒーの無料サービスfreeもやってて、ちょうど暑い日だったのでアイスコーヒーをありがたく頂戴した。(1人で何杯もおかわりする人もcafe
無料バンザイヽ(^o^)丿
優人氏はじめ演奏者がロビーに出没することもあり、施設をうまく利用しているなという印象だった。

ただ駅前が工事中だったせいか、地下から地上に出た時に出口の方向を勘違いてしまい、90度方向を間違えたまま歩いてしまった。本来なら5分かからずに到着できるはずなのに、20分もかかったのだったsign03 自分で誤ったとはいえ、暑くて最悪だった(@_@;)


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2017年7月22日 (土)

「ネーデルランドのリュート音楽」:踊る国歌

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演奏:佐藤豊彦、櫻田亨、櫻田美紀
会場:近江楽堂
2017年6月14日

佐藤豊彦が弟子と娘と共にCDを出し、同じタイトルのコンサートを行った。
リュートだけのアンサンブルで、彼はアルトリュート、櫻田氏はバスリュート、佐藤美紀は珍しくもトレブルリュートを主に担当した。
トレブルはマンドリンと同じくらいの大きさで、これより小さくなると一つの弦を指で押さえることが出来なくなってしまうらしい。

ネーデルランドったらオランダと思ってしまいがちだが、ベルギー、さらにはフランスの一部も指していたとのこと。
演奏されたのはほとんどが知らない作曲家だが、中にはスウェーリンクやダウランドの曲もあった。1600年前後、アムステルダムやユトレヒトなど主要都市で出版されたリュート音楽の曲集によるものである。
中には「オレンジ公のアルマンド」つまり現在のオランダ国歌なんてのもあった。
それらが、曲によって3重奏から独奏まで、またある時は楽器も変えて様々な組合せで演奏された。

ガンバの合奏とは違って、リュートだけだとなんとなく牧歌的というか素朴な響きになってしまうのが面白い。
また曲間には豊彦氏の、結構長いオランダうんちく話が入った。鎖国時代もオランダとは貿易が続き、外国語と言えばオランダ語なので、ペリーの黒船が来た時も英語ではなくて、船内にいたオランダ語を喋れる者を介してコミュニケーションを行ったとかsign03 また一つ賢くなりました(^^♪

なかなか滅多に聞けない内容のコンサートだったが、客が少ないのが残念無念であったよ。


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2017年7月 9日 (日)

コンチェルト・イタリアーノ来日公演

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*「聖母マリアの夕べの祈り」
会場:神奈川県立音楽堂
2017年6月3日

リナルド・アレッサンドリーニ率いるコンチェルト・イタリアーノがモンテヴェルディ生誕450年ということで来日した。誠にメデタイことである。
こういう記念イヤーでもないと、有名な古楽団体でもなかなか来日してくれないものだ。

一方で、モンテヴェルディはあまり好きな作曲家ではない--と書くと、不快に思う人もいるだろうが、こればっかりは相性の問題だからどうしようもない。
音楽史的に重要な作曲家であることは重々承知しているが、聞いてみてもどうにも「優れている」とは思っても「好きheart01」という心境にはなれないのが事実である。
この「聖母マリアの晩課」も美しく、よく出来ていて完成度が高いが、それが高過ぎてどうも親しみにくいという印象だ。とはいえ、コンチェルト・イタリアーノが来るなら聞きに行かずばいられないだろう。

ということで、横浜まで足を運んだ。三鷹でも公演があったが、平日だと行きにくいので土曜の横浜公演を選んだのだ。
とはいえ、残響が少な過ぎるこの県立音楽堂はあまり古楽向きではないので(おまけに座席が超狭い)、できれば他の所で聞きたかった。
もっとも、逆に残響あり過ぎる東京カテドラル聖マリア大聖堂みたいな会場もいただけない。何事もほどほどがよろしいのよ(^^♪

さて、舞台に上ってきたメンバーの数がかなり少ないのに驚いた。過去に数回この曲の生演奏を聞いたことがあるが、これまでで一番小規模である。器楽13人、歌手10人。ヴァイオリンなんか二人しかいない。
だが、音は立体感にあふれてまるで音の建築のようだった。しかも自在に形を変化させる。さらに、比較的前の方の座席だったので、ダイレクトに生々しくこちらを直撃した。後ろの方の座席だとどう聞こえたかは不明だが。

その起伏ある音作りが、この曲を生き生きとよみがえらせているようだった。ソプラノ2人は最初、いまひとつ調子が出ていなかったようだったが、テノールの片方の朗々とした歌唱が場を牽引した印象がある。

どの曲も「あれっ?こんな曲だったっけ」と感じてしまうような新鮮さあり。
特に後半の11番「聖なるマリアよ、私たちのために祈ってください」はソプラノと器楽が交互に歌い交わす曲で、いつも「完璧に構成されたキレイな曲だなー」という感想で終わっていたが、この日の演奏ではなんだか踊り出したくなるようなリズムを持つ曲になっていたんで驚いた(!o!)

その後、ラストのマニフィカトでさらに華麗に盛り上がり、最後の最後にはコルネットとそしてトロンボーンの強力な音が奔流のように座席の間を駆け抜けて会場を満たしたのであった。正にこの時私は感動したっ。
そして、感動のあまり「モンテヴェルディ先生、正直言ってすまんかった。今まで誤解していた」と土下座体勢でm(__)m謝りたくなったのである。

歌手の何人かはLFJやバロックオペラの上演で過去に来日してた人もいたようだ。声楽のアンサンブルは文句なし。ただ、エコーの部分は、舞台の端で後ろ向いて歌うという方法はあまりいただけないと思った。会場の関係なのか? 三鷹ではどうだったのだろうか。
管楽器の演奏もまた素晴らしいものだったが、コルネットが一人来日中止になったらしく、代わりに上野訓子が入っていた。
面白かったのはテオルボの二人。真ん中で指揮するアレッサンドリーニのよりも前面、左右に配置されて半ば向かい合うように座っていた。それが、休憩明けの9番「天よ、聴いてください」では半円状に並ぶ歌手たちの両端に座って完全に歌手の方に向かって弾き、客席には背中を見せていたのだった。

久方ぶりに古楽魂を色々刺激されたコンサートだった。横浜まで行ってヨカッタ(*^^)v
フォーチュンクッキーを買って帰ったですよ。
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*イタリアバロックMazzo di Madrigale(世俗歌曲の花束)
会場:ヤマハホール
2017年6月8日

「コンチェルト・イタリアーノ・スペシャル・アンサンブル」と銘打たれて、アレッサンドリーニ御大がチェンバロで、さらにテオルボ2人、ソプラノ2人の残留組によるコンサートがあった。
モンテヴェルディの世俗歌曲を歌うものでどうせだったら、他の男声歌手も残ってくれたらよかったのに~……というのは我儘過ぎかね。

曲目はソプラノのデュオ、ソロのそれぞれ定番有名曲だった。「苦しみが甘美なものなら」もしっかりありましたよnotes 歌手の声質のせいもあるだろうが、ラ・ヴェネシアーナあたりの官能や濃厚さとは異なり、かなりアッサリめな印象だった。
それにも関わらず、私の後ろに座っていた中年夫婦は前半で落ち着きなくガサガサ雑音を出していた揚句、休憩時間になると「なんかよく分からないや」と帰ってしまったのであるsign03 イタリアオペラの名曲選みたいのを期待していたのだろうか(?_?)

予期せず良かったのは、テオルボ二重奏によるカプスベルガーだった。流れる水のように美しく、ミニマリズムにも通ずるものがあった。今度、録音を探してみよう。

ヤマハホールでは今回が初めての古楽コンサートとのことである。ビルの上階にあり、あまり横幅はなく、天井が高く段差をかなり取っている。音響も悪くなく、室内楽あたりにはちょうどよさそう。ただ、エレベーター乗るのに行列したり、さらにホールの入り口にたどり着くまで階段昇ったりと、客にはあまり優しくないようだ。
今後の公演ラインナップを見たが、古楽は入ってないようで……(+_+)


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2017年7月 2日 (日)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 7月版

早くも一年が半分経過(ーー;)

*7日(金)タブラトゥーラたなばたライブ:ハクジュホール
*9日(日)太田光子&平井み帆デュオ第30回記念コンサート前夜祭:近江楽堂
*17日(月)海に語る愛~中世ガリシアとポルトガルのファド(藤沢エリカほか):ミューザ川崎音楽工房
この日はBCJ定期もあり、コンサートラッシュの日ですかね。
*20日(木)真夏の夜のパーセルの夢(高橋美千子ほか):日本福音ルーテル東京教会*26日(水)愛と情熱のスカルラッティ(gmt):近江楽堂
*30日(日)ヴェルサイユのグラン・モテ(コントラポント&フォンス・フローリス):渋谷区文化総合センター大和田

これ以外にはサイドバーの「古楽系コンサート情報」もご覧ください。

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2017年6月24日 (土)

「Ut/Faコンサート」:リコーダーは汗と涙と鼻○か

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演奏:宇治川朝政&福間彩
会場:近江楽堂
2017年5月30日

リコーダー宇治川・チェンバロ福間の二人だけのユニット「Ut/Fa」、ウトファと読むらしい。
テレマンの記念イヤーということで、てっきりテレマン関係かと思ったらさにあらず、フランスとイタリアの作曲家を取り上げた公演だった。

宇治川氏は5本ものリコーダーを並べてとっかえひっかえ吹いていた。フィリドール、デュパール、オトテールというフランス勢は牧歌的だったり優雅な響きだったりするが、後半のマンチーニ、バルサンティなどは溌剌としてさわやかな印象。それぞれに楽しめた。
また、福間女史のラモーも夢見るような「優しい嘆き」と技巧的な「一つ目巨人たち」、対照的な組合せでよかった。

5本のリコーダーの中には製作してもらってから初めてコンサートで吹くというものもあり、宇治川氏は極めて嬉しそうfullだった。
そんな中でのハプニンク発生! マンチーニのソナタを演奏中になんと彼が興奮し過ぎて鼻血を出してしまうという事案が起こったのであるdanger
別に客がダラダラ流れるのを目撃という訳でなく、彼が自己申告して曲を中断して楽屋に一旦引っ込んだのだった。
その後は何事もなく進行したが、それにしてもあの「涙のオーボエ事件」を髣髴とさせる出来事だった。

コンサート中に鼻血なんて初めて(!o!)と言いたいところだが、実は過去にも遭遇したことがある。かなり以前に、タブラトゥーラが若手の津軽三味線奏者と共演した時のことである。(もちろん流したのはオヤジたちではなく、若手の方)

それからもう一つ問題事案、吹いたリコーダーに付いた汗をシャツの裾で拭くのは止めて欲しい(`´メ) タオルかなんか楽譜台に引っかけておいては? 或いはタオルを首にかけた作業スタイルで演奏するか、それよりも衣装をタオル地で拭きやすいように裾を長くダラーンとしたヤツにするとか……spa
とにかく何とかして欲しい。

なお、次回はガンバのチータム氏notesを含む5人のアンサンブルでフランスもの。そして10月はテレマン没後250年記念、来ましたね。テレマンファンは参集よ。


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2017年6月10日 (土)

「ダンツァ!」:スペインの幻像

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演奏:ル・ポエム・アルモニーク
会場:王子ホール
2017年5月23日

王子ホールでは何回かチケット争奪戦に敗退したことがある。確かル・ポエム・アルモニークも以前取れなかったような記憶が……。
ということで、頑張って真ん中寄りの席をゲットしたですよ(*^^)v 成せば成る。

テーマはフランスの宮廷でブームとなったスペイン趣味。スペイン人作曲家が人気を博せば、フランス人も負けじと真似て作曲。その数々は哀愁を帯びた世俗歌曲、というよりは「小唄」に近い俗っぽさを持っている。
それをクレール・ルフィリアートルが歌い、その合間に古楽界が誇るエエ男ヴァンサン・デュメストル他、計5人の奏者が器楽曲を演奏する。

……ん?なんかこれは前にも聞いたような(?_?) と思ったら、なんと前回来日時の所沢公演が同じ趣旨のプログラムだったのだdanger 曲目は若干異なるようだが。
その時のタイトルは「パリの街角、恋の歌」であった。王子ホールでは「ルソン・ド・テネブル」をやったのだ。
すっかり忘れてました(^^ゞ

それも併せて考えると、今回公演の「ダンツァ!」というタイトルはちょっと外しているという印象。踊りだしたくなるような曲は少ない。あくまでも宮廷で流行ったスペイン趣味の曲なのである。

ヴァイオリンは前回とは違う人だが、やはり若い女性で、卑俗と悲哀の境界ギリギリのところを渡っていくような演奏だった。本場には才能ある人が大勢いるんですなあ。

ということで、また次回の来日をお待ちしておりま~す(^o^)/~ いつかバロックオペラの上演見たいな。無理だろうけど。

こちらのブログにデュメストル氏の息子さんの写真が(!o!) イケメンの遺伝子……fuji


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