古楽

2017年5月27日 (土)

「フランソワ・クープラン 趣味の融合への道筋」:頭からシッポまで

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演奏:天野寿彦ほか
会場:近江楽堂
2017年5月8日

クープランのイタリア趣味のソナタを中心にしたプログラム。ヴァイオリン天野寿彦&堀内由紀、チェンバロ水永牧子にガンバは平尾雅子、福澤宏という布陣である。

平尾女史が最初一曲弾いたがその後引っ込んでしまい、代わりに福澤氏が登場したので、どうなったのかsign02と思ってたら、また数曲後に交代。ラストの2曲を二人で共演した。
「スタインケルク」「スルタン」など有名曲に加え「趣味の融合」の中からも演奏。頭からシッポまでクープランの世界がタイ焼きのあんこの如くぎっしりと詰まっているコンサートだった。

ガンバという楽器が残る限り、クープランの曲もまた愛され弾かれ続けるのであろう--と納得するようなこの作曲家の魅力を全開にした内容であった。

末永女史、花粉病? 開演前に会場の外を公演衣装でマスクして歩いているのをお見かけした。演奏中はマスクするわけいかないから大変ですな。
いっそ演奏者全員がマスクしたら(^o^)b……不気味かsweat01


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2017年5月20日 (土)

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2017

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会場:東京国際フォーラム
2017年5月4日~6日

今年のLFJのテーマは「ラ・ダンス 舞曲の祭典」ということで、古楽系の公演も多いのではないかと期待したが、あっさりと裏切られた。
ガイジン勢が2組、国内組が鈴木秀美と中野振一郎だけというお寒い状況だった。これでは、もうテーマの如何に関わらずLFJには期待できないなと思ってしまった。

★「ファンダンゴ・バロック」(No.333)
演奏:テンベンベ
会場:ホールB5
5月6日

メキシコのバロック&民族音楽を演奏するグループで、器楽演奏者4人と女性歌手1人という編成である。もっとも、バロック・ギターを弾いていた輝かしいflair頭の人以外は歌も担当していたもよう。

「ラテン・バロック炸裂impact」というような形容詞は、まこと彼らにこそふさわしい。
スペインの宮廷音楽家だったムルシアの作品やコレッリのラ・フォリアと、メキシコの民謡を全く違和感なくつなげて演奏してしまうのだ。実際、バロック曲が海を渡って当地の音楽に影響を与えたらしい。

そのパフォーマンスは躍動的で力強い。最後の曲では向かい合った男女の求愛ダンスと歌が始まったかと思うと、男性の方が這いつくばってイグアナダンスを踊るのだった。これは会場でウケていた。
さらにアンコールでは、女性歌手が客席にいた若いメキシコ人(?)の関係者を引っ張ってきて、ステージで踊ったりもした。

楽器も珍しいものが登場。リーダーのレオナルド氏が座っている巨大な木箱みたいな楽器の側面には、薄い鉄琴みたいなのが付いていて、これを叩いて演奏する。
また、動物の顎の骨を使ってるらしいリズム楽器やちっこいモスキート・ヴァイオリンなどもあった。

やはりラテン物はご当地の人にかないませんと、ヒシと感じた。もし、再度来日することがあればぜひタブトゥーラとガチンコ対決共演してほしい。もちろん、イグアナダンスに対抗する踊りも用意して、だ(^o^)丿


★「大衆音楽から宮廷音楽へ:パッサカリア、シャコンヌ、フォリア、ミュゼット、タンブラン」
演奏:フィリップ・ピエルロ&リチェルカール・コンソート
会場:ホールB5
5月6日

テンベンベと同じ会場、次の公演は常連のリチェルカール・コンソートだった。
メンバーは4人でピエルロ(ガンバ)以外はR・ツィッペルリング(ガンバ、「ツィパーリング」じゃないの?)、E・エグエス(テオルボ、「エグウス」じゃないの?)、F・ゲリエ(チェンバロ)という顔ぶれだった。

曲目はテンベンベでも登場したムルシア、オルティス、サント・コロンブ、そしてマレとラモーが二曲ずつだったが、その中に様々な舞曲が登場する。
聞きごたえがあったのは、ガンバ・デュオによるサント・コロンブ、そしてマレの「スペインのフォリア」。後者はピエルロの熱演で場内を圧倒した。

同じプログラムの4日の公演はNHK-FMで生中継されたので、聞いた人も多いと思うが、実際に目の前で見、耳の前で聴いてみると、今回のプログラムはピエルロのワンマンバンド、ならぬワンマングループ的な性格が強いものだった。ちと驚いたです(^^ゞ

ゲリエなんかあまり活躍するところが少なくて、勿体ないと思えてしまった。ゲリエ個人のファンもいるだろうから、夜遅くの時間帯でもいいので独演会やって欲しかったな~。

拍手は鳴りやまず、ただでさえ時間オーバーだったが、短いアンコール(フォリアの最終部分)もやってくれたですよshine
曲順がプログラムの記述と変わっていたのに、ハッキリとした案内がなかったのは不親切。一言アナウンスしてくれればいいのに(掲示してあったらしいが分かりにくい場所)。

5日は別プログラムで、さらに奏者が2人増えて、ピエルロはトレブル・ガンバを弾いたらしい。こちらも聞きたかったが、チケット獲得に出遅れて無念であった(;_:)


テンベンベの後に少し時間があったので、無料のエリアコンサートというのに行ってみた。弥勒忠史と佐藤亜紀子による初期バロックの歌曲集である。
同じ時間帯に地下のホールで「栄華のバロックダンス」というのもやっていたのだが、使用楽器がピアノになってるので敬遠した。
プログラムには場所が「新東京ビル」になっているが、当日に国際ビルに変更された。サイトでは修正されてなくて、私は弥勒氏のツイッターで知った。

ビルの一階は高級ショップが並んで入っているような場所で(ほとんど休店日だったもよう)弥勒氏の高音のみが天井にガンガンと反響し、リュートはよく聞こえない状態だった。おまけにロープが張られた正面のみだけしか立てず、横から見ることは許されないので、チビの私はほとんど何も見えないのである。
加えて、背後の自動ドアから人が出入りする度に湿気のある熱風が吹いてくるので(リュートの調弦は大変だったろう)早々に退散した。
やはりタダほど高いものはない、とはよく言ったものよ。


そのうち中止になるのではないかという噂もあるLFJだが、来年は「エグザイル」(亡命)というテーマで無事開催するとのこと。
亡命というか放浪というか、あちこち渡り歩いた音楽家も含むらしいので、ヘンデル先生はピッタリと適合かpass あとダウランドなんかも? バッハがないことは確かだろう。
まあ、期待しないでおく方が精神衛生上よろしいようである。


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2017年5月13日 (土)

「大塚直哉チェンバロリサイタル」:文化の曙光

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ミュージックラボはじめてのチェンバロ むかしの楽器と音楽を楽しむ
会場:ウェスタ川越 リハーサル室
2017年5月3日

これは、NHK-FMの「古楽の楽しみ」でもお馴染み大塚直哉が各地で精力的に行っている、チェンバロ普及活動(多分)の一つのようである。この日の会場は文化果つる地、埼玉は川越であった。

コンサート自体は2時半からなのだが、その前に「チェンバロ解体新書」というレクチャーを45分間やり、コンサート後には「チェンバロを弾いてみよう」という初心者向け公開レッスンを行なったのであるsign01(コンサートのチケットで前後とも聞ける) さらにコンサート直後にはサイン会までやっていたsign03
休憩時間があるとはいえ、午後1時から6時までご苦労さんですm(__)m

私はレクチャーはパスしてコンサートから参加である。
冒頭、カベソンとバードをヴァージナルで演奏した。ヴァージナルって形は小さくともかなり大きな音が出るんですな。
そのまま前半はヨーロッパ諸国巡りといった感じで、各国の作曲家の作品が続いた。前半のシメはヘンデル。一番良かったのはやはり華麗なるクープラン。ウットリと聞いてしまったですよshine

後半は「バッハ家の音楽帖から」ということで小曲をいくつか。そしてイタリア協奏曲へ。
曲ごとに大塚氏は丁寧に客席へ解説をしていた。なんとあまり大きくない会場とはいえほぼ満員だった(!o!) 会場は確かにリハーサル室というそっけない作りだっだが、残響がかなりあり、話す声の方が聞き取りにくいくらいだった。

私は公開レッスンというのを見たことがないので、その後も残ることにした。客は関係者以外はほとんど帰ってしまったようだ。
チラシには定員8名とあったが最終的には受講者は10名であった。年齢順らしく小学生の女の子から開始した。後の方ではピアノを学んでいるらしい学生人や、さらには中年の方も登場した。

ほぼ全員チェンバロは初めてにようで、やはりピアノ譜を使っていくらピアノで練習してきても、いきなりチェンバロに向かうとかなり混乱してしまうようだ。途中で止まっちゃう生徒さんは結構いたし、そもそも鍵盤の位置がよく分からないらしい子もいた。
それと、なぜ難しい曲を選んだ(?_?)と思ってしまう人も。

大塚先生は弾く横で歌を歌いつつなどして熱心に指導。さらには楽譜からオリジナルの楽譜を持ってきて見せたり。もう熱意に頭が下がっちゃうんであります。
また、「バッハは隙間恐怖症」(スキあらば音符を詰め込まないではいられない)とか(うかつにバッハを弾くと)「曲にはじき飛ばされてしまう」などという至言(?)も聞くことができた。

できれば、将来この受講者の中から文化果つる地の埼玉に輝くチェンバロの星fujiが出現することを切に願うぞ!(^^)!
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2017年4月30日 (日)

聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 5月版

一か月の間に4枚もチケットを無駄にしてしまいました。トホホ(+o+)であります。

*3日(水)大塚直哉チェンバロリサイタル:ウェスタ川越
*8日(月)フランソワ・クープラン趣味の融合への道筋(天野寿彦ほか):近江楽堂
*21日(日)ラ・フォンテヴェルデ定期:ハクジュホール
*23日(火)ダンツァ!(ル・ポエム・アルモニーク):王子ホール
*24日(水)聖母マリアの夕べの祈り(コントラポント):東京カテドラル聖マリア大聖堂
*27日(土)ジョングルール・ボン・ミュジシャン 都電荒川線ライブ:三ノ輪橋~大塚駅前

4日(木)~6日(土)はラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン開催。
舞曲がテーマにも関わらず正直、古楽関係は期待外れだった。もう期待しない方がいいんですかね。

これ以外にはサイドバーの「古楽系コンサート情報」もご覧ください。

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2017年4月23日 (日)

バッハ「マタイ受難曲」:劇的と静寂のはざま

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演奏:バッハ・コレギウム・ジャパン
会場:彩の国さいたま芸術劇場
2017年4月15日

恒例のBCJの受難曲公演、さいたま芸術劇場でやる時はいつも、オペラシティの本公演ではなくこちらを選んでいる。中規模の会場で音響もいいのだ。
それでも、座席自体は端や後方しか取れないのが常だが、今回はなんとほぼ真ん中の座席をゲットできた。ヤッタネ(^○^)
満員御礼で追加席も出たくらい。運が良かったgood 周囲に騒音を立てる者もいず、前席に背の高いヤツもいないという、理想的な鑑賞環境となった。

冒頭の合唱がゆっくりなテンポで驚く。オペラシティではもっと遅かったというから相当なもんである。
それに加えて、いつになく劇的であった。福音史家のB・ブルンスは声量たっぷりで会場の隅々にまで響き渡り、押し出しも強い。過去のBCJでのG・デュルクとは対称的だ。
またイエス役のバス、C・イムラーもやはり感情を強く表わした歌唱である。これなら、今までBCJをアッサリし過ぎていると敬遠していた人も納得な演奏であろう。
ただ、終盤の65番のバス・アリアは劇的がたたって、この曲のさわやかで晴れやかな面があまり感じられなかったのは残念だった。こういうところはさじ加減が難しい。

常連ロビン氏は本来コーラスに入っているはずが、入口に急告チラシが立っていて、別の女性アルトが代役で入るとのこと。独唱だけを担当したのだった。これはこの日からなのか(?_?) それとも前日のオペラシティでも同じだったのか。
ともあれ、代役作戦が功を奏して感動的なアリアを聞かせてもらいました。

ソプラノのH・モリソンは超が付くくらいの小顔なのに驚く。チラシの写真と違って髪がショートカットになっているので余計にそう見えた。首をちょっと傾げて歌うさまはモディリアニの絵の女性像みたいである。
彼女のソロも素晴らしく、最後の晩餐の場面から12番のレチ→13番のアリアという流れは聞き入ってしまった。
また「全曲でただひとつ通奏低音を欠いたアリア」である49番の独唱も極めて印象的だった。この曲でもフルに威力を発揮していたオーボエは三宮正満とあのトーマス・(涙のオーボエ)・メラナーであるよ(^o^)丿 最強オーボエ・コンビと言ってよしfull

あと楽器関係でチェロ&ガンバはE・ジラール担当だったが、ガンバが活躍する57番のアリアではやはりビミョ~な音に……sweat01 やはりS・クイケンがマタイ来日公演でやったぐらいに、長い時間をかけて調弦しなおさないとダメなようである。バッハ先生の時代はどうしてたんだろか?

終了時にフライング拍手の類は一切なく、これもヨカッタok
ふと思ったが、バッハ先生がこの曲ぐらいに渾身の力をこめてバロック・オペラ作曲したらどんなだったろうか。まあ、宗教曲と世俗曲を比べても仕方がないか。


いつも受難曲を聞くと、その折々でグサッと来るコラールの歌詞が異なるのだが、どこぞのミサイル騒ぎが続くこの日は32番の「主よ、この危機にあっても私を顧み、どうぞ偽りのたくらみから私をお守りください」という一節が身にしみたのであった。

それにしても休憩入れて約3時間半。全国ツァーで4連チャンやるというのは、本当に大変だなあと感じた。演奏家はタフでなくてはやっていけないのねfuji


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2017年4月15日 (土)

ミュージアム・コンサート「ティツィアーノとヴェネツィア派展」記念コンサート3:花より宴会、コンサート

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演奏:太田光子ほか
東京都美術館講堂
2017年3月31日

恒例、桜の季節を中心に上野で一か月間に渡り行われる「東京・春・音楽祭」である。
この日はタイトルの美術展に合わせてのコンサートの一つだ。昼間開催なので、休みを取って行きましたよ。

プログラムの趣旨はティツィアーノがいた同時代のヴェネツィアで活躍した作曲家たちの作品である。合唱曲や世俗歌曲もあるが、それらをすべてリコーダー・アンサンブルで演奏する。最多数は8人、当時の大聖堂でのように4声部ずつで2組に分かれる。

個人的には8人リコーダーというのは初めて聞いた。(もちろん曲により人数は変わり3人の時もある)
ヴィラールトやガブリエーリなら知っているが、グアーミとかグッサゴなんて名前も聞いたことのない作曲家が登場。
曲ごとに太田女史が色々と解説してくれた。『「泉にて」によるディミュニューション』という曲では装飾の付け方が実地に分かるような演奏だった。

現在の人間が知らないだけで、当時のヴェネツィアの地では美術以外にも芸術の花が咲き誇っていてたというのを充分感じられるコンサートだった。

太田女史によると、このような機会でないとマイナーな作曲家たちの作品はなかなか吹く機会はないとのことで、奏者にとっては嬉しいとのことだった。
ただ、聞く側としてはもうちょっといいホールで(講堂は講演会向けなので残響が少ない)聞きたいところだ。

昼間のコンサートなので圧倒的に中高年女性、しかも集団で来ている客が多くて驚いた。
今年のハルサイは私にとってはこれにて終了。本当はあと二枚チケットを買ったのだが、一つは仕事が忙しくて行けず、もう一つはBCJとダブルブッキングしてしまったという、情けなさなのであった(/_;)

この日はあまり天気がよくなく桜もまだ満開とはいかない状況だった。しかし、金曜日ということもあって企業の場所取りがいっぱいあった。一人で番してるサラリーマンの方々ごくろーさんですm(__)m
コンサートが終わった時には雨が結構降ってきて、片付けている所も。中には円陣で宴会を始めてしまったらしく上からすっぽりとブルーシートを被ってなおも宴会を続けている団体も。根性であるpunch……と感心したけれど、シートで肝心の桜が見られないじゃ意味ないんではcherryblossom


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2017年4月 1日 (土)

「MEMENTO MORI 古楽の夕べ」:死人に口なし、耳はあるか

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第20回国際音楽学会記念演奏会
演奏:大塚直哉ほか
会場:東京藝術大学奏楽堂
2017年3月21日

国際音楽学会というのが開催されているというのは知らなかった。何年に一度やるのかは知らないが、この年は藝大が開催側ということなのだろう。で、学会には全く関係ないけど、チケットは一般に売られていたので、その記念コンサートに行ってまいりましたよ。

タイトルの「メメント・モリ」が示すように、死にまつわる古楽を特集したもので、演奏は古楽科、声楽科、卒業生を中心にしているとのことである。
学会の参加者を対象にしているので、プロクラムも正規のものは英語だった。

まず、楽理科教授の大角欣矢という人が出てきてプレトークをした。(英語の通訳もあった)
ルネサンスからバロック時代にかけては往生術に関する音楽が多数作られたという。「往生術」というと何かピンと来ないが、死を平静に迎え入れるための準備・心構えということらしい。

中世の葬送歌からバッハまで、合唱を中心に演奏された。ソリストは鈴木美登里、上杉清仁、櫻田亮、小笠原美敬という面子である。
ヴァイオリンは若松夏美、戸田薫コンビ。他にガンバ福沢宏、リュート佐藤亜紀子など。全体の指揮と鍵盤は大塚直哉だった。

シュッツは様々な作品集から4人のソリストがそれぞれ歌曲を歌ったが、鈴木美登里の「神よ、速やかに私を救い出し」が強烈なパンチ力があって印象に残った。
また、長らくバッハの曲と誤解されてきたシュテルツェルのオペラ曲「あなたが側にいてくだされば」では櫻田亮が美声を披露。
ラストのバッハ先生のモテット「来たれ、イエスよ、来たれ」はかなりゆっくりなテンポだったのが、ちと意外であった。

器楽曲はフローベルガーのチェンバロ独奏とローゼンミュラーの合奏曲があったが、それよりもF・トゥンダーのカンタータでのヴァイオリンが、実は火が出るような熱さを感じさせていたのであったよ。
通底のリュートはほとんど出っぱなしでご苦労さんモード。雨の日だったんで、調弦も大変だったようだ。

会場には鈴木ヒデミ氏や皆川先生もいたようで……。
この内容で2500円は安過ぎdollarありがたいこってす。

ところで、急病のため予告と演奏者が一部異なっているとプログラムにある。で、チラシを見てみると、ソプラノのソリストは野々下由香里になっていたではないか(!o!) ミドリさんピンチヒッター? 野々下さん大丈夫かしらんdanger


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聞かずに死ねるか:マイナー・コンサート編 4月版

cherryblossomと言ってもさしたることなく過ぎていくようです。

*5日(水)ミュージアム・コンサート「東博でバッハ」35(大塚直哉):東京国立博物館
あの大塚先生が上野でゴルトベルクをheart02
*6日(木)「バベルの塔」展プレ・コンサート 1(ソフィオ・アルモニコ):東京都美術館講堂
*7日(金)ゼンフルとヴァルター ルター時代の教会音楽(ベアータ・ムジカ・トキエンシス):東京中央教会
*14日(金)La Belle Danse ルイ14世の愛した舞踏と音楽(植山けいほか):ルーテル市ヶ谷ホール
*  〃   バッハ マタイ受難曲(バッハ・コレギウム・ジャパン):東京オペラシティコンサートホール
*15日(土)「バベルの塔」展プレ・コンサート 2(永田平八&吉澤実):東京都美術館講堂
BCJマタイの埼玉公演とダブルブッキングしちゃいました。泣くよ(/_;)
*21日(金)イタリア音楽の旅 オペラへの道(レ・グラース&ムジカ・レセルヴァータ):イタリア文化会館

これ以外にはサイドバーの「古楽系コンサート情報(東京近辺、随時更新)」もご覧ください。

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2017年3月25日 (土)

バッハ・コレギウム・ジャパン第121回定期演奏会:ルターの流れは絶えずして

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教会カンタータ全曲シリーズ71
会場:東京オペラシティ コンサートホール
2017年3月11日

今回は宗教改革500周年記念と連動したルター500プロジェクトの3回目。
前半ではルターからバッハへの流れを辿る--ということで、同じコラール「平安と喜びをもって、私は逝こう」に基づいた曲が、ヴァルター→プレトリウス→シュッツと演奏され、最後はバッハの同名カンタータBWV125となった。バロック声楽曲の発展史をたどっているようでもある。

冒頭合唱からして複雑なアレンジでフルートとオーボエが絡み合う。その次のアルトのアリアでは二本の管がやはりかけ合う背後でチェロとコントラバスのド低音がゴンゴンゴンと響き続ける。ダミアン・ギヨンの歌とあいまって、三者がそれぞれに強烈な磁場を放っているようだった。
テノール櫻田亮とバスのD・ヴェルナーがフーガ風に追いかけあって歌う二重唱アリアも聞きごたえあった。

後半のBWV33でもギヨン氏活躍。続くBWV1は受胎告知の祝日用ということで、コルノが2本入ってそこにオーボエ・ダ・カッチャも加わり祝祭的な雰囲気を盛り上げた。

全体的にはヴェルナー氏が出番も多く活躍してたかなー。なお、同じバスパートで彼の隣に加来徹がいて、部分的にソロで歌う場面があったが、身体の幅がヴェルナーと比べて二分の一ぐらいなのはちょっと笑ってしまった。

会場で調布音楽祭のチケットを売っていたので、つい買ってしまったですよ。
ところで、プログラムの後ろの方にギヨン氏のインタヴューが載っていて、「日本でのコンサート後のサイン会はシュールなひとときですね」とあるのだが……公演後のサイン会って日本しかやらないの(?_?)


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2017年3月12日 (日)

ヘンデル「デイダミーア」:英雄、色よりも戦いを好む

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主催:日本ヘンデル協会
音楽監督・演出:原雅巳
会場:東京文化会館小ホール
2017年2月25日

毎年お馴染みの日本ヘンデル協会のオペラ・シリーズ。前回行ったのは2015年の「フラーヴィオ」であった。

今回はヘンデル先生最後のオペラと銘打たれた「デイダミーア」である。なんと客の入りが悪くて3回しか上演されず、これ以降はオラトリオへと活動を移したという因縁の作品なのであった。

これまでと同様、登場人物はヘンデル先生時代の衣装を着けてジェスチャー付きで歌う。大西律子をコンミスとしたオーケストラは舞台の右端に陣取り、全体の指揮は原雅巳がやっていた。
内容はギリシャ神話から題材を取っており、トロイ戦争を背景に英雄アキレウスやオデュッセウスが登場するというものである。

タイトルロールの王女・藤井あやは堂々の貫禄を見せて(聞かせて)くれました。その親友役の加藤千春は対照的に明るく、ややコケットな印象が好感。
英雄(将来の)アキッレ(民秋理)は女に化けてる若者という設定だから、子どもっぽく線が細くっても納得だが、ウリッセ役の佐藤志保はちょっと現役の英雄には見えないのが難だった。
バリトンの春日保人はプレイボーイ英雄役なのだが、毎度この手の人物にはホントにハマリ役である。あまりにハマリ過ぎなので思わず笑ってしまった。

身勝手で子供っぽい男に振り回されて苦労するヒロインはヘンデル作品には定番だが、この物語では遂にヒロインは救われずアンハッピーエンドで終了(!o!) ええー、これで終わりですかsign02と驚いちゃう。
一方で、女同士の友情は強調されているのだが。

とはいえ、他のヘンデル作品と比べて詰まらないということは決してなく、なんで3日で終了しちゃったのか謎である。解説を読むと、当時の政治情勢などが絡んでいるとのこと。色々あるんですねえ(=_=)

全体的には完成度高く、カッチリとヘンデル先生の世界を再現して見せてもらえました。また来年もよろしくgood

ところで、アキッレが女装している姿がどうも既視感あるなあと思ってみてたら、終盤になってようやく思いついた。そう「竹の子族」\(◎o◎)/!(死語) 髪型や衣装がクリソツなのであった。


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