古楽

2019年1月22日 (火)

「諸国の人々」:ワンオペ受付出現

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演奏:石橋輝樹ほか
会場:近江楽堂
2019年1月6日

今年最初のコンサートはこれだった。
タイトルだけ見ると「今年もまだまた続くよクープランnotes」みたいな印象だったが、実際のプログラムを見ると、クープランは最後に一曲のみ(といっても長いけど)で、マラン・マレを3曲に他はリュリ、ボワモルティエなどフランスバロック名曲選といった趣だった。

演奏者は4人、フルートの石橋輝樹、野崎真野の若手組とガンバ品川聖、リュート佐野健二のベテラン組の合体アンサンブルという感じだった。
ボワモルティエでフルート・デュオすれば、マレはガンバ&リュートで応戦する。全員で一体の世界を奏でるというより、それぞれの組が互いに技を繰り出し、その後にラスト「諸国の人々」で協力して盛り上げていた。

珍しかったのはJ・C・ノードという作曲家のトリオソナタ。なんとハーディ・ガーディが中心となって活躍する曲である。野崎氏がこの楽器のソロを担当し、その音はひなびた印象だが、マレみたいな曲調の中で果敢に弾きまくるのでビックリした。ハーディ・ガーディは登場した最初期には教会で使われていたというのも意外だった。
場内好評につき急きょアンコールで再登場したのであるよ(^^)b

他にはリュリの「アルミード」からのパッサカリアは、元々チェンバロのヴァージョンで引かれることが多いらしいけど、リュート独奏で珍しい。雅な響きがよかった。
タイトルとなっているクープランの組曲を全員で演奏して終了。普段聞いている録音だと鍵盤が入っていることが多いので、またちょっと違った味わいであった。

さて、開場の時に受付担当が一人しかいなくて、なんとお客がもぎり役をかって出るという珍事dangerが発生した。(知り合いの人らしいけど) メール予約や当日購入の人もいるから、ワンオペ受付はちょっと無理でしょう(^^;


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2019年1月13日 (日)

モンテヴェルディ「ウリッセの帰還」:神々の長ーい時間

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北とぴあ国際音楽祭2018
指揮:寺神戸亮
演出:小野寺修二
会場:北とぴあ さくらホール
2018年11月23・25日

モンテヴェルディのオペラ、『ポッペア』や『オルフェオ』は生で過去に何回か観たがこの演目は初めてである。

セミ・ステージ方式ということで、オーケストラは舞台の上に乗っている。もっともその配置はかなり変わっていて、基本、弦と管が分かれて左右奥に不均衡に並んでいる。その間を縫うように歌手が現われて前方で歌と演技をするという次第(第2幕では配置が変わる)。一番奥にいた鍵盤担当の上尾直毅は、あまりに奥にいたので上演中姿が全く見えなかった。
簡単な装置があって、男女二人のダンサーが動かして場面を作っていた。左右の袖にモニターが舞台に向けて置いてあって何かと思ったら、前方に歌手が出てくると指揮が見えないので、寺神戸亮の方を映していたのであった。

物語はいわゆる英雄ユリシーズの話で、長い冒険の果てに故郷に戻ってくるが何やら周囲をウロウロとしてすっきり帰れない。神々が背後で関与しているとはいえ、妻は妻でしまいには名乗った夫をニセ物だと頑なに拒否る始末。これはもしかして長年の恨みと復讐なのか(?_?)
日本人としては、やはり最後には印籠を取り出して「ええい、この方を誰と心得る。ウリッセ様であるぞfuji」「へへーっm(__)m」(一同土下座)ぐらいやってくれんと、スッキリしないのであった。

演出は押しつけがましいところや大げさなところがなく、ちょうどいい具合だった。女神ミネルヴァが自転車乗って現れたり、求婚者たちが弓を射る場面では影を使ったりして、チョコチョコと笑わせてくれるのもよい。
それと王宮に居座る求婚者たちが完全にセクハラモードになっているのが面白かった。妻のペネローペをニヤニヤ笑いしながら卑猥な目つきでジロジロ見たり、ペタペタ触ったりもう
キ モ い っ danger
の一言である。

ペネーロペ役の湯川亜也子は長丁場を堂々と見事に歌い切りましたgood ミネルヴァのクリスティーナ・ファネッリという人は初来日らしいが、若々しくて元気さを振りまく。北とぴあ常連のフルヴィオ・ベッティーニは完全にコメディ・リリーフで大いに笑わせた。
忘れてならないのは、セクハラ求婚者軍団のリーダー格を演じた小笠原美敬。キモい上に厚かましい、もうイヤ~~っ(>O<)と叫びたくなるほどの悪役振りだった。お疲れ様でしたsweat01

それにしてもモンテヴェルディのオペラ他二作比べて、なんだかやたらと長さを感じさせる作りなのはどういうことか。特に第一幕が長い。最初の方で男女がイチャイチャと愛の歌を歌い交わすのが、良く呑み込めなくて、長い歌の終わりにようやくペネーロペの侍女とその恋人だと判明するのはどうなのよ。

上演が少ないのも分かるような気が……。過去には二期会が短縮版をやったらしい。今回はあえて完全版上演にこだわったとのこと。
何せ休憩2回入って4時間15分ぐらい。隣にいた夫婦は、終演予定時刻を見て第3幕見ないで帰ってしまった。

唯一の難は会場の北とぴあが完全に多目的ホール仕様で残響が少ないので、古楽向けではないこと。ムムム、無念である(T^T)
がしかし、これもすべて北区民の皆様のありがたーい税金dollarによるものであります。文句など付けられないのである。
もう、マジに北区に足を向けて寝ていませんっsign03

次回はヘンデル「リナルド」とのこと。誰が演出やるかなあ。北区民の皆さん、またよろしゅうお願いしま~す(@^^)/~~~
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2019年1月10日 (木)

バッハ「クリスマス・オラトリオ」:暮と正月同時体験

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演奏:バッハ・コレギウム・ジャパン
会場:彩の国さいたま芸術劇場
2018年11月24日

BCJの「クリオラ」はこれまで2回聴いた。第4部と、5部を省略して演奏した時と、さらにその以前に年末と新年に2回分けてやった時(まだ米良氏がいた頃)である。

今回はその2回分を一度にやるということで、盆と……じゃなくてクリスマスと正月が同時に来たようなプログラムである。当然、普段のカンタータ公演よりも時間が長くなって、15時開演なのが終わった時には夜となっていた。

オペラシティ公演もあったけど、いつものようにこちらの会場を選択。中規模ホールで音が良い。合唱もソリストの声もドドーンと迫力持って聞こえて、いい塩梅であった。

トランペット(穴あき)にホルン、ティンパニにオーボエは4人だし、チェンバロはマサアキ御大が担当に加えてオルガンは大塚直哉、などなど器楽大きめの編成で祝祭的な雰囲気を盛り上げた。

前半はカウンターテナーのアリアが多めで目立っていたけど、独唱担当のクリント・ファン・デア・リンデはなんだかムラのある歌唱で今一つのれず。この人、次回北とぴあ音楽祭の『リナルド』で主役に決まってるけど大丈夫かしらんと思ってしまった。

他のソリストについてはバスのイムラーは安定感抜群、テノールのワイルダーは最後のアリア独唱で見事に締めてくれた。ソプラノはハナたん、今回も美声にウットリheart04もっと聞きたかったでーすO(≧▽≦*)Oキャ~ッ
終演後のサイン会はマサアキ氏しか出なかったけど、もしハナたんが来たらサイン待ちの列は倍の長さになったであろうfuji

かように満足できたコンサートだったが、劇場のアンケートには施設面の不満なぞを書き連ねたりしてng 文化果つる地埼玉では数少ない良好会場なんですけどね……。


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2019年1月 1日 (火)

今こそ聞くべき!古楽コンサート 1月版

また新しい年が来てしまいました。メデタクないpunch

*6日(日)諸国の人々(石橋輝樹ほか):近江楽堂
*  〃  イタリアの香り(向江昭雅&平井み帆):近江楽堂
*7日(月)サンマルコ広場の音楽(リクレアツィオン・ダルカディア):近江楽堂
*10日(木)根本卓也チェンバロリサイタル フーガの技法:近江楽堂
*14日(月)ヘンデル オラトリオ「ソロモン」(ヘンデル・フェスティバル・ジャパン):浜離宮朝日ホール
*24日(木)魂の響き旋律の鼓動(高橋美千子ほか):近江楽堂
*  〃   バロック音楽の楽しみ(グラングレーデ):鶴見区民文化センターサルビアホール

21日にNHK-BSで佐藤俊介のバッハ無伴奏やりますね(^^)
これ以外はサイドバーの「古楽系コンサート情報」(東京近辺、随時更新)もご覧ください。

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2018年12月31日 (月)

後悔と停滞の2018年

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2018年は暇(&気力)がなくて映画の3割ぐらいとコンサートの一部はブログに書けなかった。困ったもんであるよ。
ブログといえば、よく読みに行ってた他の人のブログが幾つも突然消えてしまう案件が続いて驚いた。長いこと更新なしというわけでもなく、何の前触れもなく消滅というパターンである。(最悪、死亡という可能性もあるが、そんな何件も起こらないよね)
アクセス数が低下という理由だろうか。それだったらこちらのブログなんて超低空飛行過ぎて、果たして読んでる人がいるのか(?_?)というぐらい……danger


【映画部門】(見た順)
他の人が絶賛している作品で、期待して見たらどうにも気に入らなかったというのが何本もあった。やっぱりひねくれ者かしらん。

『女の一生』
公開は2017年末だけど、大目に見てやってくだせえ。

『ブラックパンサー』

『ハッピーエンド』
ハネケにしてはユルイ感じ。年齢ですかね。

『ラブレス』
どこの国もそれぞれに不幸なのは変わらず。ズビャギンツェフ快調です。一本選ぶならこれだろう。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

『私はあなたのニグロではない』
今年はドキュメンタリーも結構見た。その中で一番迫力あり。字幕だと内容に追いつけねえ~。

*『恐怖の報酬 オリジナル完全版』

《次点》
『ザ・ビッグハウス』
『インクレディブル・ファミリー』

これ以外にも「アルドリッチ祭り」や「2001年宇宙の旅」再上映があって誠にメデタイ限り。

*男優賞:ウィレム・デフォー(『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』
2019年はゴッホもありますshine
*女優賞:イザベル・ユペール(『エル ELLE』、『ハッピーエンド』)
この手の役柄やらせたら第一人者。ジェシカ・チャスティンが追撃中。
*ベスト・カップル賞:マルクスとエンゲルス(『マルクス・エンゲルス』
萌えます萌えますheart04
*監督賞:ラウル・ペック(『私はあなたのニグロではない』『マルクス・エンゲルス』)
ほぼ同時に日本で2作いっぺんに公開されたからには、やはり監督賞に値するだろう。
*最優秀姐御賞:オコエ姐さん(『ブラックパンサー』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』)
*最凶悪役賞:ショーン(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』
羊の……ぢゃなくて「自称元諜報員。実際はニートで童貞」の人物。『アベンジャーズ』のサノスを退けて堂々の悪役ぶりである。
*髪型賞:フランシス・マクドーマンドの後ろ頭(『スリー・ビルボード』
*最凶邦題賞:『女は二度決断する』
2019年分は既に『ビリーブ 未来への大逆転』に決定済みである。
*ちゃぶ台ひっくり返し賞:『スリー・ビルボード』
この賞は、見終ってあまりの内容に思わず「なんじゃ、こりゃ~。観客をなめとんのか!」(ノ-o-)ノ ~┻━┻ガシャーン と、ちゃぶ台をひっくり返したくなる気分になった映画に与えられる栄光ある賞である。(あくまでも個人的見解です!


【コンサート部門】
「サイモン・スタンデイジと仲間たち」
「ジュリアン・マルタン氏を迎えて」(木の器)
LFJ「中世の伝統歌 1」「 〃 2」(アンサンブル・オブシディエンヌ)
「秘めたる悲しみ ド・ラ・リューの世俗音楽」
「フライブルク・バロック・オーケストラ mit キャロリン・サンプソン」
「ジョルディ・サヴァール&エスペリオンXXI」
「ウリッセの帰還」(北とぴあ国際音楽祭)

古楽以外ではブルース・コバーンのライヴでドタバタしてしまった。台風さえ来なければ、JRが電車止めなければ……後悔の嵐typhoon このあおりを食ってKATTでのウースター・グループの来日公演「タウンホール事件」を見損なってしまってクヤシサ百倍増し。この後しばらくウツウツとして過ごした。


【録音部門】
*アンタイ兄弟「バッハ フルート・ソナタ集」
*ガッティ&アレッサンドリーニ「クロスドレッシング・バッハ」

*ミシェル・ンデゲオチェロ「カヴァーズ」
*アルタン「ザ・ギャップ・オブ・ドリームス」


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「ジョルディ・サヴァール&エスペリオンXXI」:嵐を呼ぶガンバ

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フォリアとカナリオ~旧世界と新世界
会場:浜離宮朝日ホール
2018年11月22日

前回はケルトものプログラムで来日したサヴァール、今回は16世紀スペインの宮廷で奏でられた舞曲を取り上げた。
前半と後半、カルロス5世時代とその息子フェリペ2世の時代と分けている。登場するはフォリア、パッサメッツォ、グラウンド、ファンダンゴ、カナリオなどなど。南米で採譜された曲もあるとのこと。

メンバーはサヴァールに加え、お馴染みアンドルー・ローレンス=キング、ヴィオローネのハビエル・ブエルタス--と、この3人は古楽系だが、残りの2名ハビエル・ディアス=ラトーレ(ビウエラ、ギター)とダビド・マヨラル(パーカッション)は民族音楽系なのだろうか、どっからこんな人連れてきたsign02という感じだった。

二人ともサヴァールの方をじっと見ながら、即興でサポートしていたもよう。しかもその演奏がただモンではない。前半はラトーレ氏が中心、外見はそこら辺のオヤジさんだが弾けばスゴ腕、目にもとまらぬ指使いなのであった。
もう一人のマヨラル氏は後半に見せ場(聞かせ場)を設定、といっても派手にタイコを叩きまくるというのではない。フォリアでサヴァールのバスガンバと、カスタネットで掛け合いを演じたかと思えば、別の曲ではタイコのバチ二本をこすり合わせ(?)何やらヌルヌルとしたリズム(そう形容するしかない)を奏でたのであった。こんなの初めてでビックリflairだぁ~。

サヴァールも負けじとバスとトレブル2種で極限のテクニックを披露し尽くした。前半の終曲ではものすごい速いパッセージを弾きまくり、後半では超微細高音でもうこれ以上高くは出せねえ(>O<)と断言できるほどのテクニックを聞かせたのであった。
ロン毛の怪しい人といった風情のA・L・キングは、気候のせいかハープの調律にかなり手間取っていた(三分の一ぐらいの時間は調弦してた?)。彼も即興で弾きまくっていたもよう。
全体的に宮廷の音楽という先入観を覆す、野性味あふれる躍動感と洗練さの高度なハイブリッドなコンサートだった。

アンコールはケルト風の静かな曲だった。一曲だけだったが、三鷹公演では二曲やったらしい、むむむ(~_~メ)

この時期はコンサート・ラッシュで、この日もファジョーリの初台公演と重なっていた。土曜日に三鷹でもやるから、どれだけ客が来るのかと思っていたらほぼ席が埋まっていた。さすがサヴァールである。
会場でディスクがバンバン売れていて、オペラのDVD(かなりの値段)まで含めて完売していたようだ。
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2018年12月22日 (土)

「Vox Poetica(ヴォックス・ポエティカ)詩的な声」

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会場:ハクジュホール
2018年11月15日

ヴォックス・ポエティカはソプラノ佐藤裕希恵とリュート&テオルボ瀧井レオナルドの二人組ユニット。これまで欧州で活動していたが、日本に帰国&移住(瀧井氏は日系ブラジル人3世とのこと)を記念してコンサートを行った。

前半はモンテヴェルディやストロッツィなどの歌曲とド・ヴィゼーを始めとするテオルボの独奏曲を交互に。
簡潔にして清楚な中から静かに情念が流れ出す。瀧井氏のテオルボは繊細の極みで、これ以上大きな会場だったら絶対無理ngと確信したくなるほど。ただ気候が乾燥していたせいか調弦が大変そうだった。

後半はチェンバロの桒形亜樹子がゲスト参加して、カヴァッリやカリッシミなどのカンタータやオペラ作品から。印象は一転して劇的なものに変わった。
特に最後のヘンデル「アルミーダ」からの2曲は、怒涛のような激情を表現して見事なものだった。字幕に歌詞だけでなく、オペラのあらすじが出るのも効果満点でありましたよfull
お手並み拝見なノリで聞きに来たが、独仏伊語の言語が異なり、かつ様式も違う歌曲を歌い分けて、完璧なソロデビューを果たしたと言えよう。

なお、途中でピットーニという作曲家の「室内ソナタ」が演奏されたけど、これがテオルボソロにチェンバロの通奏低音がつくという曲。この編成は珍しい(!o!) こんなのあるんだとビックリした。

若い二人に期待してか会場は満員御礼fuji 佐藤氏はエクス・ノーヴォ合唱団にも参加してるし、これからの多岐にわたるご活躍を期待しておりますよ(^^)

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2018年12月13日 (木)

「響きの森」:酸欠に注意

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演奏:戸田薫、平尾雅子、平井み帆
会場:旧古河庭園・洋館
2018年11月13日

毎年この時期になると、北とぴあ国際音楽祭関連で旧古河庭園でコンサートが行なわれる。今年はブクステフーデだった。

彼の「ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための7つのソナタ」作品1と2からが演目である。途中に平井み帆による同じ作者のチェンバロ・ソロ曲が入った。
ブクステフーデは北ドイツ出身、中・南独地方では聞かれない(ありえない?)名前らしい。同じ北独でガンバを数多く作った製作者一家と近い家系で、そのせいか珍しいガンバの入ったソナタを作曲したのかも……などというウンチク話が平尾雅子から披露され、一同フムフムと聞き入ったのであった。

さらに平尾氏の使用するガンバは1669年作のもので、後に一度チェロに直したものを解体してガンバに戻したものだそうな。

以前からブクステフーデのソナタはちょっとひねくれているというか素直でないという部分があると感じていたが、平井氏が似たようなことを語ったので激しく同意であった。
ある時は躍動的、またある時は激情型、その「変」な部分も含めて3人は鋭く熱のこもった演奏を聞かせた。
一方で、チェンバロ曲は一切ひねくれた部分のない素直な作風なのだから不思議である。

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彼の肖像画についても面白い話があった。←この絵画の左側でガンバを弾いているのがブクステフーデ、隣で鍵盤弾いているのがラインケンということになっているのだが、平尾氏はそれはどうも怪しい、鍵盤を挟んで反対側にいる男の方がブクステフーデではないかと疑っているそうな。

会場は洋館の一室で、あまり広くない部屋に90人近くがギュウ詰め。パイプ椅子は旧型で幅が狭い。換気設備もないようだから室温が上がって部屋内の空気も悪くなってしまった。なんだか水面で口をパクパクしている池のコイになった気分wobbly

↓外の庭園では秋バラが見られましたshine
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2018年12月 9日 (日)

「カペラ・デ・ラ・トーレ」:昔の管楽器で古い曲を吹けば

会場:武蔵野市民文化会館
2018年11月4日

このグループ全く知らなかったのだけど最近、中世・ルネサンスもので海外から来日するのは珍しいので、とりあえず行ってみた。

編成は、テオルボとオルガン、パーカッション以外は管楽器が6人という珍しいもの。ルネサンス期では標準だというのは知らなかった。リーダーはショーム吹きのカタリーナ・ボイルムで、さらにゲスト歌手でマーガレット・ハンターというソプラノが加わっていた。

プログラムは水・気・火・地の4つのパートに分かれて、それぞれ一、二曲器楽だけの演奏が入るというものである。
ランディーニ、トロンボンチーノのようなルネサンスものから初期バロックのモンテヴェルディまで世俗曲、宗教曲、舞曲など様々であった。

女性のコルネット奏者の演奏が極めて柔らかな音で、ソプラノの歌声と溶け合うようなのには驚いた。これまで、あんなコルネットは聞いたことがない。
また、モンテヴェルディの「西風が戻り」という歌曲はこれまで何度か聞いたがいずれもバロックっぽい演奏である。しかし、弦ではなく管楽器ばかりだと俄かにルネサンスっぽく野蛮になるのが面白かった。
どの曲も楽器の響きを十分に堪能できた。アルト・ショームって初めて見た(聞いた)\(◎o◎)/!

器楽曲の「パッサメッゾ」では二人のトロンボーンの片方が、途中から即興でジャズっぽいフレーズを吹いたのは笑ってしまった。そしたら打楽器のおじさんがすかさずそれに呼応したリズムを叩いたのだった。
この打楽器のバウアー氏、ところどころで笑いを取っていた。最後にアンコール曲で客へ手拍子を教える時に、タンバリン(←でいいのか?)で自分の顔を隠すように端っこを口で咥えながら叩いて、大いにウケた。

リーダーのボイムル氏も、私にも分かるぐらいの極めてやさしい英語で曲や楽器を紹介してくれて、好感度大heart02

曲と楽器は古いが精神は新しいnew 楽しくしかもハイレベルの演奏で大満足できた。
彼らは、この公演の後に大阪で「聖母マリアの晩課」をやったらしい。うらやましい、うらやまし過ぎるぞ!(^^)!

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2018年11月30日 (金)

聞かねばならない時もある マイナー・コンサート 12月版

ドトーのようなコンサートラッシュも終了……と思ったら、12月xmasもかなりのもんです。

*7日(金)モンテヴェルディマドリガーレ集全曲演奏シリーズ 戦いと愛のマドリガーレ(ラ・フォンテヴェルデ):浜離宮朝日ホール
*8日(土)パンジャマン・アラール:武蔵野市民文化会館
*11日(火)ラケル・アンドゥエサ&ラ・ガラニア:王子ホール
*12日(水)ヴェラチーニのリコーダーソナタ(本村睦幸ほか):近江楽堂
*  〃   桒形亜樹子チェンバロリサイタル:原宿教会
*14日(金)愛と哀しみの歌 古の想い時を超えて(鈴木美登里ほか):近江楽堂
*18日(火)アンドレアス・シュタイアー:トッパンホール
*  〃   スパニッシュ・プログレッシヴ・バロック(メディオ・レジストロ):近江楽堂
*20日(木)パイプオルガンコンサート23 クリスマスに贈る真夜中のミサ(小林英之ほか):東京芸術劇場
*22日(土)木の器クリスマスコンサート2018(広瀬奈緒ほか):近江楽堂
*24日(月)古楽器によるトリオとカルテットのクリスマス(佐々木華ほか):近江楽堂
*27日(木)中世ヨーロッパとアラブの邂逅2(ジョングルール・ボン・ミュジシャン):音や金時
*29日(土)テレマン ハンブルク四重奏曲集全曲演奏会(新井道代ほか):スペース415

9日深夜にNHK-BSプレミアムシアターでヘンリー・パーセル歌劇「ミランダ」(世界初演)放送あり。これは(^^?一応録画ですかね。

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